(本記事は2022年3月23日に途中まで書いて、言わないほうがいいことだな…と思って下書きに眠っていたものに本日2023年6月15日追記したものになります)
先週の金曜日のこと。帰りの電車の中であるライオンズファンのツイートがTLに流れてきた。曰く、「日常会話の中でメットライフドームって呼ぶことほとんどなかったな。ホームって言ってたわ」とのこと。
そのツイートへのリプライで別のライオンズファンがこんなことを言っていた。「ネーミングライツは球団の経営努力でファンには関係ない。そもそも古いファンはみんな西武ドームって呼びたいものだ」と。
ここで俺の中のスイッチがプチーンと入ってしまったんでしょうね。いくつかのツイートを連投してブチギレお気持ち表明してしまった。「古いファンはみんななどと十把一絡げにしてくれるな。ベルーナは安くない金額でネーミングライツを買ってくれた。それは俺たちと共に夢を見てくれるということじゃないのか」というようなことをツイートしていた。そう、あの時の俺は結構しっかりブチギレていた。
そして土曜日。昨シーズン以来の現地野球観戦。新生ベルーナドームではじめての観戦は隅田くん先発ゲーム、試合も勝ってよかったよかった。…のだけど、試合観戦中俺は目の前のゲームに注力しながらも後ろから聞こえてくる会話が耳に入ってしまってずっと気になっていた。
その会話の主は壮年の男性とそれより少し若い女性の二人組で、男性がライオンズファン、女性がスワローズファンという様子だった。この男性ライオンズファンが、随分とまぁライオンズの選手に悪態をついてくれるのだ。「森は守備が下手だからダメ」「源田は打たないから物足りない」というように。源田のくだりはこいつ正気か?と胸ぐら掴んで通路に放り投げ下ろしてやろうかと思ったほどだ。何より腹が立つのが一緒に来ている女性の太鼓持ち、機嫌取りのためにライオンズを下げている様子だったのが気に入らない。
さて、この二つの事案を振り返ってふと思ったのだ。俺結構凶暴じゃね…?
いや、実際には手を出してないし、ツイートも直接クソリプぶっ飛ばしたわけじゃない。けど、沸点低くないか?という話。
そりゃたしかにこの二つの事案、ライオンズが絡んでなくても腹の立つ要素がある。
前者についてはクソデカ主語で勝手にまとめられたことだ。「古いライオンズファンはみんな」じゃなくて「おれは」なら、それは一人の意見。君とは意見が違うということは君とは意見が違うということだ、と納得もしただろう。それを勝手にクソデカ主語で強い言葉で文句を言うその姿勢が気に食わない。クソデカ主語に巻き取られた一人の人間として文句を言う道理はある。俺はネーミングライツ尊重勢ですよって。
後者については、シンプルに異性の気をひくために何かを卑下するスタイルが嫌いということ。しかもその卑下される何かが俺の愛する何かであった。そのおっさんもファンであるなら自分の好きな球団でもあるだろう。それをよくもまぁ…。
怒りが再燃してきて良くない。言いたいことは記事にもあるように「西武ファンの俺は結構厄介勢なのでは?」という懸念です。
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ここまでが2022年3月に書きっぱなしジャーマン決めていたもの。
そして、2023年6月。ライオンズファンとしての私は結構怒っていて、件の…ちょっと後段どうしても名前言わないといけないので、申し訳ないけど選手名あげさせてもらいますよ。金子選手への働けコール。
まずもって、これが1人の野良ファンではなくて、球団、NPBに認可されて活動を行っている応援団による発声から起こったということ。
この人らが言えば数百人単位のライオンズファンが呼応する、その資格を与えられている立場の人が言うにはあんまりにもあんまりなコールだったと思っています。
私個人的に気に入らないのはこれが金子に対して発せられたというところですね。
いや、じゃあ打率の面で同じくらいの栗山さんに対してそれが言えるんか?っていうと多分言わなかったでしょうよ。
働けコール、ベテランに片足突っ込みつつ、高年俸複数年選手である、言いやすい選手に対して言ったんじゃないかっていうところで、私はどうにも腹が立っているというわけ。相手見て言いやすそうな対象に徒党組んでやっていくことかよ…。
いやさあ…金子侑司がFA残留してくれたときの言葉をもう忘れてんのかって話ですよ。
あの時期、誰も彼も出て行っちゃうんじゃないかというときに、金子と十亀の二人がライオンズがいいのでって残留してくれたことにホッとした、救われたのは俺だけだったのか?
まあ、この一件は、試合後に応援団員のリーダーらしい人のアカウントから謝罪のツイートもあったことだし、この記事以降掘り返すことはしないですけど。ただ、それは水に流したとかそういうことではなくて。一度言葉にされてしまった以上、水に流せないこと、なかったことにはできないことってのは存在しますよ。
応援団の方々は手弁当で自分の生活をある程度犠牲にしてライオンズの背中を日々押しているみなさんだと思っております。自分もベルドレフトスタンドの敗戦後に、音頭を取っている応援団の方の前向きな締めでいくらか楽になって帰ったことも数ありますし。水には流せないけど…自分にはできないことをしている方々だということも胸に置いてはおります。
一方、昨日試合直後から、ドラフト同期の高橋朋己さんやベルドスタジアムDJのRisukeさん、ライオンズOBの木村昇吾さんらが金子選手への激励ツイートを投げていましたし、今日の試合には既に一般会社員となっているドラフト同期の佐藤勇さんや、OBの鈴木健さんがプライベート観戦で東京ドームに訪れていたということもあるそうです。
そして、金子選手を応援するファンもまた東京ドームには大勢いたわけで。
今日は2安打1打点。まだまだここから上がっていく。金子侑司はライオンズに必要な選手ですよ。
最後に自分が金子侑司をより一層好きになった2試合の様子を引用して終わりにしましょう。
2019年5月3日ファイターズ戦、5月4日イーグルス戦。
この試合ではもうひとり。1番打者の金子侑司。
前々日の試合で金子外崎の不調について辻監督は「俺は我慢強いよ」という言葉がありました。前日の試合から、不調の外崎は打順が8番に下ったものの、金子は1番継続起用。その試合ではヒットも飛び出したものの、この試合では4タコ。
その3打席目のサードライナー直後。バットを叩きつけそうになり、ぐっとこらえた金子侑司。
別に俺は付喪神の信仰者でもないし、助っ人がバット叩き折る動画をみても嫌な気持ちになったりはしないタイプの人間なんだけど、あそこでバットに八つ当たりできないあたりが金子侑司の人間性を示しているようで。
不甲斐ないのは自分のバッティング内容。あくまで自分なんですよね。悔しそうに結んだ口元が印象的でした。
ただ、粘れている打席もあるし、塁に出れば盗塁は決め込んでいる。守備での貢献も非常に大きい。金子侑司はチームに不可欠な選手である。大丈夫、いつかその忍耐は実を結ぶ。俺は金子侑司をまだまだ信じることにしている。頑張れ、金子。
そしてもうひとり。11回裏。サヨナラヒットを放った金子侑司。
前日の試合の感想文にも書いてたんだけど、昨日凡退に終わったときにバットに八つ当たりをしようとしてできなかった金子侑司の悔しそうな姿を見ていたから…。
強力打線の一番打者という重圧、プレッシャー。きっと常人には想像しがたいものがあると思う。そんな中で、ここで自分が打てば勝てるという場面で回ってきたあのチャンスを一打席でものにする勝負強さ。それはやはり金子侑司、という感じがします。逆境に打たれるだけじゃない、跳ね返す強さももっている金子侑司。いやー、ホント良かった。
「バットに八つ当たりしなかったから、野球の神様は見ていてくれたんだよ」という言説もツイッター上で見ましたが、そういうストーリーも悪くない。
まぁなんにせよ…ほんとに良かった。
金子侑司が熱い気持ちを持ってプレーしていること、これまで見てきたし、今も信じているので。チームは苦しいが、前向いていこう。
115.0