人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

2020年加入者達候補について

参考

加入者達の変遷について -前編-(1~7人目) - 人生、東奔西走

加入者達の変遷について -後半-(8人目~13人目候補 ) - 人生、東奔西走

2018年加入者達追加候補たち - 人生、東奔西走

 

「加入者達」というくくり。参考記事の中で一昨年の自分が言っていた言葉を借りると「自分の好きな非実在女性キャラクター」というくくりですね。ここ数年は毎年1人ずつ増えていっていたのだけど、2019年は追加なし。現在メンバーは13人のままで2021年を迎えました。

 

2019年の加入者達候補は候補のまま据え置きで、2020年の加入者達候補を挙げていく。

 

 

 

まずは2020年3月。Kindleで『カワセミさんの釣りごはん』という漫画と出会います。この中に出てくる白梨翡翠(やまなしかわせみ)さん、このカワセミちゃんがまず一人目の候補。

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カワセミという子は料理という趣味を持ちながらそれを人と共有することができず、まあいわゆるぼっちでやっていました。そんな彼女が九州に転向してきて、見た目ヤンキーの釣りバカに誘われてから釣りの世界に入っていくというのがストーリーです。

ぼっちだったことからもわかるように人付き合いは得意ではないこの子が、見た目ヤンキーの友人、ミサゴっていうんですけどね、彼女と世界を広げていく物語。ネタバレ回避で詳細省くけど、ミサゴに「お前と釣りに行きたいんだよ」ってサラッと言われて、涙ぐむシーン、これがカワセミが自分に刺さった瞬間だったような気がしています。カワセミも結構生き方下手なんだけど、そんな彼女が出会いだったり、自分の勇気だったりを用いながら青春していく様、いいんすよ。

そして、大変個人的な理由になるけど、カワセミって気を許したミサゴ相手にはかなり口が悪い一面もある。生き方下手、口が悪い…この属性って案外自分に刺さる。

そんなわけでエントリーNo.1、『カワセミさんの釣りごはん』のカワセミでした。

 

 

続いて、2020年4月。

とうとうこの界隈から候補が上がってくるか、

dlsiteで発売されているASMR作品『あやかし郷愁譚 ~赤い靴の少女 メリー~』のメリーが二人目の候補です。

彼女については以前に語りまくった記事があるので、そこから引用しましょう。

赤い靴の少女・メリーというあやかしは「異人さんに連れられた赤い靴履いてた女の子」を由来にする女の子。モデルになった女の子は結核のため幼くしてなくなってしまったが、あの曲を聞いた当時の人々がその子の幸せを願ったが故に生まれたあやかし。ただ、「世界が小さく狭くなったせい」で、もう戻れ得ぬはるか遠くの見ず知らずの女の子の幸せを願う気持ちが現実味を失ってしまった。あの時代にメリーのことを歌ってくれた人々の抱いた切実な願い、同情が実感を持たなくなってしまう。そのために、メリーはどんどん薄れていってしまった。

あやかしは人に忘れられてしまうとその存在が弱くなってしまう。赤い靴が修理が必要になるシーンだってその伏線だった。赤い靴がダメージを負うようなことなど起こり得ないはずだった。そのくらいにメリーの実在は弱くなってしまっているということ。そもそも「米国で幸せに暮す少女」という願いが込められたメリーが日本に戻ってこられたことが赤い靴の少女を願う人々の気持ちが薄れたことの証左だった。

人々の優しさが生んだあやかしが、人類科学の発達にために、人々が幸せになったために実在を失ってしまう。優しさと幸福がぶつかって一人の人格が失われようとしている。それをそういう物語として受け取ることは可能だ。しかし、ここまで2時間、3時間メリーという人格とふれあった聞き手であるあなたはそれを許容できるだろうか。

ケラケラと年相応に笑う少女、赤い靴が修理されていく様に顔を綻ばせる少女、久しぶりの畳にはしゃぐ少女、風邪を引いたあなたを看病してくれる彼女。あやかしシリーズの中でもトップクラスに「人間らしい」あやかしである彼女を前に、彼女が消えていくことを見過ごすことが出来るだろうか。

 寝入るために聞いていたはずなのに、気がつくとストーリーに聞き入ってしまっていた。感極まってしまっていた。そんなことがあっていいのか。悪いやつは一人もいないストーリーでこのままメリーを見送ってしまっていいのか。

ただ、救いはある。メリーがなぜ日本にもどってきたか。高知のこの地を統括しているご開祖ちゃんというあやかしのボス的存在曰く、この地で新たに人との関わりをつないでいけばあるいは…、ということらしい。そう、その一人目が聞き手のあなたなのだ。

ここまで聞いてきたあなたはわかるはずだ。高知のこの地ではあやかしと人とが混ざり合って生活をしていることを。日本各地で実在が薄れていっているあやかしが寄り添って生きているこの高知の『ものべの』でならメリーもその存在を繋いでいくことが出来るかもしれない。風邪で寝込んでいるあなたにその辺りの事情を話したメリーは寝息を立て始める。作品はそのメリーの寝息のループで幕を閉じる。

翌朝からメリーの高知での生活がスタートするのか、それとも起きたときにはもうメリーは…その辺りを聞き手のあなたに投げてフェードアウトしていきます。 

 DLsite ASMR作品 2020年度上期私的おすすめ5選 - 人生、東奔西走

 

加入者達の加入条件は「非実在女性キャラクター」ということのみ。故にその一点をクリアしていれば、出会いがASMR音声であったとしてもまったくもってオールオッケーということだ。

加入者達追加に際しては自分の心一つなんだけど、もしメリーが加入者達候補として決定選に出馬したとしたとき、マスメディアから指摘される弱点というと、やはり知名度になるんだろうな…。この記事を書いている1/17時点でメリーのASMR作品の販売数は5600。つまりメリーを知っている人間の最大数は5600人ということになる。おそらく…現加入13人、2019年の候補2人、そして2020年の候補3人の中でも一番少ないんじゃないかな…という気がする。

ただ上記に記している通り、誰かがメリーのことを想ってくれるならば、高知でひっそりと生きているメリーの実在は守られるのではないか。この記事を読んでくれた人、もしよかったらこっそり覚えていてほしい。ちなみに現在Dlsiteで当該作品は50%OFF(2/4まで)で販売中なので、ASMR作品に興味のある方はもしよかったら。

 

 

さて、メリーの紹介部分の中で今年の候補3人と申しました通り、次に紹介するのが最後の候補者です。

ラストは『また来てね シタミさん』よりシタミさん

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2020年12月。フォロワーさんがTLで紹介していたのをきっかけに、表紙ビジュアルで刺さって購入にいたる。恥も外聞もなく表明しますが、まあ、ド好みのビジュアルしているんですよ。ビジュアルで痛烈!一閃!ってこの感覚、2018年加入者達候補の『はるかなレシーブ』の比嘉かなた以来かもしれない。眉尻下がっているタレ目の表情好きだもんね、あんた。あと…髪に詳しくないので髪型の名前がわからんけども、このヘアースタイルも。

それだけでなく、この作品が刺さったのはご当地旅系作品っていうのもあるんだろうな。ゆる旅じゃなくて、ダークなニュアンスも含む作風で、それがシタミさんの背景にもある。1巻出たばかりの作品でネタバレするつもりもないので詳細は語りませんが…ゆる旅じゃなくて、割と切実な旅の目的があって、旅先での行動もタダの観光ではない。それなのに、各地の描写がかなり深い。いつか、愛媛に来てくれたときはシタミさんがどんな旅をして、どんなふうに愛媛を来たときより美しくしてくれるのだろうか…。作品の良さ好みからくるシタミさんのバックボーンの刺さり具合、シタミさんのビジュアルの刺さり具合がダブルでパンチをきめこんだこと、それが2020年度加入者達候補となった理由だろうかと自己分析しています。

加えて、作中のセリフの「旅行していいんだよ!」の一言がぶっ刺さったことも、候補追加を後押しした面もあるのは間違いない。そうしたらば、2020年12月にこの作品に出会ったことに運命めいたことを感じても間違いではない…のかもしれない。

 

以上、『カワセミさんの釣りごはん』よりカワセミ、『あやかし郷愁譚 ~赤い靴の少女 メリー~』よりメリー、『また来てね シタミさん』よりシタミさんの3人。2020年の加入者達候補です。

 

 

他にも『かぐや様は告らせたい』の伊井野ミコ、『超昂大戦』の佐々呉シズカ、『武装少女マキャヴェリズム』より因幡月夜など、候補者候補もいたことを備忘録しておきます。

そして、最後にもう1人?

増え続けてきた加入者達の歴史の中で、ときに「非実在女性キャラクター」という枠組みをぶっ壊して加入してこようとする面々がいます。

まだ加入者達が5人だった頃、大学の頃だったでしょう。「1タイトル1人縛り」「女性キャラクター」という2つをぶっ壊そうとした『神のみぞ知るセカイ』の中川かのんと『俺の青春ラブコメは間違っている』の比企谷八幡

年末まで12人目候補が現れなかった2017年夏に、「非実在キャラ」という縛りをぶっ壊そうとした源田壮亮。源田には11人のまとめ役として自分の頭の中にいてもらおうとしたという…やっばい思考だなそれ。いや、あの頃は若かったという感じにしようとしとるがたった3年半前の出来事なんだよな。

それはさておき、そういう枠組みぶっ壊し枠になりかけたのが、「イマジナリー千鳥ノブ」でした。2020年序盤に相席食堂にハマってからというもの、仕事忙しい時期、やりきれなくなったようなときに、頭の中でリトル千鳥ノブが「ちょっと待てい!」とボタンを押すのだ。その脳内千鳥ノブに2020年幾度救われたか…ということを考えたときに、一瞬加入者達の定義ぶっ壊しが脳裏をよぎった。「イマジナリー」だから非実在だし別にいいかな…と思ったんだけど、これを認めると際限なくなりそうだな。メリーのときに話した知名度の話をすると、千鳥ノブは知名度抜群だろうが「イマジナリー千鳥ノブ」は知名度1人だからな。というわけで、この2020年候補者達記事の中で軽く触れるのみにしておく。

 

 

最後に今年の候補3人について。

2019年に14人目を追加見送ったのと同様の理由で今年も14人目は見送りとします。

昨年14人目を見送った理由は「想像力の欠如」

 

端的に言うと昨年後半くらいから、加入者達との会話ができなくなった。まぁ、想像力ってワードを妄想力って言い換えてもいいかもしれない。(中略)

加入者達との会話がうまく想像できないから今年は雑コラで振り返る2019年をやらないし、そんな状況下で新たに迎え入れるのもそれは違うな…と思うので2019年の14人目加入も一旦休止としています。

2020年今年の目標 - 人生、東奔西走 

 

いまだ取り戻せていないんですよ。この想像力、妄想力。

うまくいってないことを自覚しているので、今追加するのは違うな…と。じゃあ、なんでわざわざこの記事書いたのかって言われると、加入者達の理念の一つである「一瞬の感動を切り取る」の部分的な実現。2020年が終わった直後に「2020年の候補はこの子らだな」と思った感情を備忘録しておく。

この子達が14人目、15人目になる比嘉…そう遠くないタイミングで来る気はしているんですよ。以前より加入者達の概念を知っていてここまで読んでくれた方には申し訳ないんですが、今年も見送りです。

2021年もこんな感じで忘れがたいキャラクター達と出会えることを楽しみに…。そして今年の年末までには想像力を取り戻せるように、張り切ってやっていきましょう。