人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

きっと青春(18きっぷ)が使える 2023年冬所沢→今治18きっぷの旅

日本は広い…。

中学校の頃携帯の待受をどこかの掲示板で拾った「狭い日本、そんなに急いでどこに行く」って言葉が添えられた亀のイラストにしていた時期があるけど、日本はそれなりに広いです。狭いと言ってしまえるその了見の方が狭い。

 

さて、そんな昔の自分を戒めつつ、列島の広さにJR各社とタッグを組んで挑む。それが青春18きっぷ長距離移動。

今年は…まぁ時間で金を買うという目的のために18きっぷ帰省をすることとなりました。ただそのためだけではなく、18きっぷ長距離移動、今の私がどのくらいできるのか試してみたくなったというのも半分です。

帰省に使ったのは約10年前の大学生時代の帰省でのそれが最後。その時は大月始発→今治終電というもの。(実際は塩尻で乗り換えミスって伊予西条終電となりましたが)

 

その後18きっぷ使う羽目になったのは2019年夏の東山さんライブ遠征。このときは初日が三ノ宮〜横浜〜静岡、2日目が静岡〜高松でした。

 

前段がいくらなんでも長すぎた。

なので関東〜四国というのは歴代でも最長距離。もっというと今のダイヤでは所沢始発の場合で愛媛に行こうとする時最も遠くまで行けるのが今治。私の住まいから理論上最長値でもあるわけ。

さぁ、俺のミス一つでもアジャパー。遅延運休どこかで発生しても飛ぶ。さぁ、どうなるか。

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27日に18きっぷは購入して、もう後戻りはできない。時刻は29日の3時に飛びます。

 

西武池袋線(〜池袋)

 

私は西武池袋線の住人なので、西武池袋線の始発で池袋に向かいます。

起床は3時、家の出発は4時15分。ほとんど夜です。

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それでも車内は結構混んでいて帰省ラッシュ当日というのを実感します。

とはいえ勝手知ったる西武池袋線。車内では昨日購入した『つばめアルペン』の2巻以降が無料公開されていると知り読み進めてました。…いいですよ、つばめアルペン。登山漫画の中でも高校競技登山部というところを舞台にしていて、いい青春の熱さがあります。

池袋に到着してJR改札へ。18きっぷは自動改札ではどうにもならないので有人改札でスタンプを押してもらって、いざ。

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山手線(池袋〜品川)

乗換時間11分の池袋でトイレ休憩済ませて、山手線ホームへ。うへ、結構混んでる。午前5時半だぞ?寝ときゃいいのに諸人よ…。結局品川までの30分弱立ちっぱなし。

今回荷物はトートバッグ1個とザック1個。重さはともかく嵩張ってしまっていてそれが後々消耗につながっていくこととなってしまった。

というわけで早速18きっぷの裏技を使っていくことにする。

 

東海道線(品川〜熱海〜静岡〜掛川豊橋〜大垣〜米原)

 

18きっぷ帰省の主要区間東海道線エリア。

そこそこの回数の乗り換え、ロングシート、ちょい少なめ編成車両などいろいろなバリエーションで体力を削りにくる区間です。

後半に向けて体力を温存したい、というわけで品川〜熱海の2時間弱グリーン車を使いました。

18きっぷ、特急は使えないですが普通車グリーンはグリーン券買うだけで使えるんですよね。しかも首都圏内エリアではモバイルSuicaでチョイチョイと買えちゃう。山手線車両内で熱海までの区間のグリーン券を購入。これが800円。

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実際これは正解でしたね、めっちゃ楽だった。

タブレットにダウンロードしていた『ぼっち・ざ・ろっく』を見始める。1年遅いよと言われるかもしれないが、自分の見られるタイミングがそうすべきタイミングだったと思おう。

 

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グリーン車、うっかり山側の座席を取ってしまったがそのおかげで久しぶりに富士山を見る。登ったことのある山とまだ登ってない山を景色に見ることがあるけど、現状この富士山と三つ峠だけがそれらとは別のカテゴリに入ることになった。

登山漫画読んだ昨日の今日だからか、長距離移動特有のテンションのためか考えることは多い。

 

そんな干渉に浸る間もなく…熱海の乗換、静岡の乗換がやってきてなんとなく同じ18きっぱーなんだろうなという人々も。

掛川乗換が11分あるから飲み物でも買おうと思っていたのに、トイレが激混みでその時間もなく。

この時点で朝起きてから口にしたのは紅茶花伝ミルクティーの500mlのみ。行動食、入れておけばよかった…と後悔してももう遅い。

豊橋乗換も階段昇降含むもので時間なかなかシビアだったので補給できず。大垣に全てを託す。

豊橋を出たってことは、故あって縁深いと認識している岡崎駅がやってきたのですが、岡崎標識を撮り損ねる。

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まぁ大垣までの新快速、窓側の座席取れたからヨシ。

ふたたびぼざろの続きを見始める。

話数7話だったと思うんですが、金沢八景で後藤さんが路上ライブやる回。

あの回のEDクレジットで、結束バンドのチケット買ってくれた2人の役名が「ひとりのファン1号」「ひとりのファン2号」ってなってるのにジーンときましてね。OPにも出ていたから、通りすがりの一回きりではないんだろうと思っていたけど。

なんていうんだろ…あのクレジット見た時に「良かったな…今から2人はひとりのファンだってさ…」ってなんかこう。ファン1号2号からしたらあの時通りかかったのは偶然で、その時に聞いたギターのフレーズに心動かされる何かがあったわけなんだろう。

その偶然に対して、そう!そうなんすよ!ある時ある音楽との出会いがぶっ刺さることってあるんですよ!と。

 

長距離移動やる時はゾーンに入るタイミングってあるんですが、東海道線以降そうだったのかもしれない。

 

大垣到着。乗換時間が20数分あるので土産物屋で実家への土産に岐阜フルーツサンドクッキーを購入して、自分の昼ごはんとしてパン4個。飲み物はカルピスの練乳割りという復刻ジュース

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とにかくエネルギーを入れようとする目論み。

 

大垣から米原への30分が3両編成で、帰省の大荷物、18きっぱー、地元の高校生などetcでここが一番辛かった。座れないのはいいがザックを荷物棚にあげることも出来ず。このザック、棚に上げられない時足元に置くことになるんだが自立しないので足で挟むことになるのだけど、体勢が辛い。

ただ無理して座っても仕方ない。米原からは姫路までの2時間半乗ることになる新快速がある。つまり米原乗換は一番大事。

長い長い東海道線が終わり、JR西日本の管轄へ。

 

琵琶湖線京都線神戸線(米原〜姫路)

 

西武池袋線に乗り込んでから9時間が経過。気持ち的にも時間的にもこの米原乗換がこの旅路の折り返し。

大垣〜米原間で座れなかった=ドアのすぐ近くにいたので降車後すぐに対面ホームで待つ新快速へ。乗り込み座席確保!

勝った!完!

 

…というのもこの区間結構意識がすっ飛んでいたりもしたので。

ワイヤレスイヤホンの接続先をスマホに戻してDLsiteSoundsへ。今年後半一時期聴き倒していた『陰キャお嬢様の執事になりましたASMR』を聴きながら半分眠っていたような…。

途中でなんか違うなと思ってYouTubeのチャンネル恐怖の実話怪談詰め合わせを聴いたりもしながら…。

 

しかしこの新快速は快適だ。滋賀、京都、大阪、兵庫を一っ飛び。座席さえ確保できれば最高。ちなみにこの新快速にも座席券を買えば着席が約束される編成もあるらしいのですが、自分の乗るタイミングではぶち当たらなかったので見送り。ACアダプタもあるらしいからここで充電の補給もできればありがたかったけど、仕方ない。

米原からは降車なし。気がついたら姫路という感触でした。

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山陽本線(姫路〜相生〜岡山)

山陽と見るともうすっかり瀬戸内海エリアって気分になりますね。

姫路では17分乗換。しかしここもトイレの混雑のためセブンでお茶を買う以外の補給ができず。

くっそー、姫路駅構内に吉野家があることを事前に知ったいれば温かい丼もの食べるべく動いていたのに。

姫路〜相生もそこそこの混雑で立ってました。が、これもその後の相生〜岡山間の方が長いことを考えれば良策。

相生乗換では先んじて動けて岡山までは座ることができました。ありがてえ。

 

そしてここらで再びタブレットへ。ぼざろ続きを見てました。

11話と最終12話の区切り、あれめっちゃ好きですね。リアタイで見てたら1週間めっちゃワクワクしそうだな。

幕が上がって、観客たち。そこにはバンド組んでこれまでの間に関係を積み上げてきた人たちが。

そして、家の自室、押入れのカットが一瞬インサートされるの。そこから始まったんだよな…って。

 

いけ!後藤!そう思ってたら電車が岡山イン。四国行きの場合、ここの乗り換えは結構時間がかかるのは知っている。急いで8番線へ。

 

マリンライナー(岡山〜坂出)

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時刻はもう18時。出発から13時間以上が経過。ほんと一日中移動に充てたな。その昇り始めを見た太陽は西の空に沈んでしまった。私はまだ動いている。

高松、松山…とうとう掲示板に四国の地名が表示され始める。

 

マリンライナー車内はめちゃくちゃ混んでいた。

新幹線の接続待ちも行って3分ほど遅れて出発した。坂出の乗り換え待ちは長いのでそのくらいは問題はない。しかしのぞみなら時速270キロでかっ飛ばす。東京から岡山まで4時間もかからないんだろう。こちとらその3倍以上をかけてここまで辿り着いているんだ、待たずに出てしまってもバチは当たるまい(当たる)

ボックス席の間の通路に立つ。キャリーケースが多くて人の数以上に狭さを感じる。日が沈んでいて瀬戸大橋を渡る最中も景色は見えない。いくらかの疲労もある。…が、なんだろう10年前はもっと疲れていた気もする。

疲労はある、あるがどうしようもないということはない。

とはいえ油断は禁物だ。渡った先はJR四国。ここから先はまた違う体力を要する。

 

予讃線(坂出〜観音寺〜伊予西条今治)

坂出では30分近い乗り換えがあるので駅でうどんでも食おうかとも思っていた。

が、前にあったはず…という場所はとんかつ屋さんに変わっていた。あの日の学生さん、いつでもとんかつが食べられるようなくらいにはなったけど、今はその時間がない。再びベーカリーでご飯をいただく。f:id:keepbeats:20231229214006j:image

 

坂出から観音寺までの道中でぼざろ最終話を見る。

今度はメンバーが救いの手、繋いでくれて巡ってくるギターソロ。

後藤ひとり、ただひとり3年以上ひたすら積み上げてきたその技量は君を裏切らない。先の回の押し入れインサートカットが脳裏に蘇る。ある瞬間の自分はそれまでの自分の積み重ねでできている。行け、後藤…!

 

見終わる。良い余韻だ…。

予讃線はまだ続くんだけど、今から何か新しいものを見始める気分ではないな。Spotifyでぼざろ公式プレイリストを聴きながら、もう少し西に進む。

 

観音寺での伊予西条行きに乗り換え。いよいよ愛媛に入っていく。

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この車両を見ると予讃線帰ってきたなって気がします。よく見るやつなので。

まぁまだ観音寺からも2時間半あるのでぼーっとするわけにもいかない。というわけでこのブログ記事を書き始めました。というわけ。

 

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しかし特急待ちなんかもなかなか長くて。

伊予三島に着いてからなんか30分経てども3駅しか進んでいなかったりする。

ところで、予讃線に入ってからは混雑とは無縁。シートの隅の席だったりボックスシートだったりの良い席を余裕で使わせてもらっています。

 

最後の乗り換えは伊予西条

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とうとうワンマン運転。そして最終の表示。いやぁ…長かったですね。

この車両に乗り込んだ瞬間、全14回の乗り換えのコンプリートコンボが確定。後はほっときゃ今治に着く。最後の車両に揺られながら、今回の旅路を振り返る。10年前はもっと大変だった気がする。

それは多分荷物が今より多かったり、中央本線経由だったりといろんなことに由来していそう。

が、最近いろんな無茶がだんだんできなくなってきてんなという自覚の中で、やってみて「案外いけんね」というのを得られたのは良かった。

 

それに長距離移動中にしか入れないゾーンみたいなものはやっぱりあるのも再確認。今年は遠くに行くこと少なかったからな。もっと遠くへ…。どこまで行ってもゴールはいつも心の奥にあるものだから…。

 

ほとんどウイニングラン状態の伊予西条今治を経て、到着!今治駅

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お疲れ様でした!2023年最後の長躯一閃。俺はまだ1日移動しっぱなしはできるらしい。

移動止めなくて何が悪い、青春(18きっぷ)で何が悪い。

よーし、いくぞ。

 

…が、まぁ疲れないわけじゃない。疲労感自体はそれなりにあるので、偶にでいいかな。…え?3日後には逆打ち、今治〜所沢をやるんだよ!って?

ええいままよ、ドンと来いだよ気合い入れてこんちくしょう。

 

それでは次回、箱根は往路、私は復路。2024年1月2日にお届けします。

 

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