人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

登山史版大河ドラマ 2匹目の『いだてん』の土壌あるのか?

最近図書館で借りた本で今読んでるもの。

『明解日本登山史』(ヤマケイ新書)と『日本山岳史 先人の足跡と名峰の歴史』(サンエイ新書)の2冊なんですが、やはりテーマ史を一気に読むと面白い。

前者は近代以降の日本における登山の歴史を、主要な峰の開山や初登頂から、冬季登山やスキー登山、山岳文学や山岳団体の系譜なども広く広く扱う。その中に読み物としてのエピソードコンテンツも織り交ぜられていて読みやすい。

後者の本は更に一つの峰や山小屋の歴史というところに深掘りをしていて、いつだって波乱万丈的なおもしろさがある。紹介する山について自らの山行記もあるのが嬉しいですね。

 

さて、これら2冊を読んでいて思ったんですが…。

2019年の大河ドラマ『いだてん』的なの登山版でもできないっすかね…?狙ってみないか、NHK?2匹目のいだてんを。

特定個人を主人公にするというよりはいだてん式で複数の人物の軸があってもいいんじゃ…

日本近代登山を持ち込んだ外国人たちのひとりウォルター・ウェンストンに始まり、日本にアルピニズムの精神を持ち込んだ槇有恒、映画『剱岳 点の記』で仲村トオルさんが演じたことでおなじみ日本山岳会初代会長小島烏水…。このあたりの人物らを中心に…。

上高地名案内人嘉門次とか、回想シーンで槍ヶ岳に鉄の鎖をかけることに尽力した播隆上人とかも…。

書いてて思ったんですが、良質な単発エピソードの連発で大河になるか?いやなにかしらの一本の軸を添えればいけるはず。

 

 

ラストシーンはあれだな、槇隊長率いる未踏峰マナスルへの遠征日本隊が登頂してその連絡を受け取るとこで…。大河あるあるで別作品の登場人物を絡ませる手法でその快挙のニュースに触れる田畑政治とかも出そうぜ…。

いや…その劇的シーンはラストシーンのちょっと手前が良いな。

ラストシーンは現代の嘉門次小屋。現代は5代目が守る小屋で山登り愛好家たちが語らう夕飯後のひととき、カメラがスーッと壁に向かうと、そこにはウェンストンから送られた友情のピッケルが掛けられていて…

そこから番組メインテーマとともに、回想シーンに飛んで横浜か神戸に向かう船から日本列島の山々を見つめるウェンストン夫妻の光景(これが1話冒頭シーンでもある)に戻っていく。これでいこう。

大河ドラマ『てっぺん』お楽しみに。

NHKがやらないなら、俺がいつか国を興したときに国営放送でやってもらおう。

 

いや2匹目のいだてんというか、とあるテーマ史を近代以降でやると何でもできる可能性があるからな。

明治維新による西欧文化・技術の流入で花開いた何かしらの文化が、大正期の都市化大衆化の流れの中で花開き大いに広がりを見せ、昭和前期の暗雲を経て、戦後に再び大きなエピソードに向けて進んでいく。

いだてんの場合は、スポーツという概念の流入→オリンピックやスポーツの大衆への浸透→第二次大戦に向かう世界の中でスポーツどころではなくなるが→戦後復興の中で1964オリンピックに向けてすべて物語が集約していく、と。

多分いろんな分野がこのいだてん大河メソッドに乗っけると近代大河としてやっていけそうな気がしますよ。いかがでしょうか?NHKさん。

 

しかし、突然これらの本を読み出してどうした?って思われましょうが、夏の富士山に向けての準備ですよ。まず気持ちからね…。

上記の登山版いだてん大河でももちろん富士山絡みのエピソードもあり、1889年、野中到夫妻による冬季富士山山頂82日間滞留の回ね。で、これまた最終版に富士山山頂に気象ドーム作る回でこの回の回想シーンが出てきて、視聴者の涙がちょちょ切れるやつね。ここだけプロジェクトXみたいだな…。

 

大丈夫、真っ当にヤマケイの登山学校シリーズも予約本の到着待ちの状態です。まず気持ち作るところからってなもんで。

 

108.0