人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

旅のかたち

先日読んだ『深夜特急』の1巻である香港マカオ編を見ていると、なるほど隔世の感があるシーンがチラホラと。

 

個人的には何と言っても携帯電話・スマホの存在しないということ。

旅に出る前に「最後ロンドンに着いたら電報でも打つよ」と友人らと話しているわけだが、電報、である。

もちろん国際電話とかは存在してるんだろうけど…海外でも使えるケータイ!みたいなものが存在してない時代、一度出国するとそう易々と日本との連絡は取れないのだろう。

香港市内を散策していても、市内で知り合った人とSNSのアカウントを交換するとかそういうことができない。公衆電話を探したり、固定電話(そもそも固定とか携帯という概念が存在しない時代か?)を軒先で借りたり…。

 

振り返ってみて我が旅を省みると、スマホだとかタブレットだとかそういう文明の利器をバリバリ使うことを前提にしている。

ルート検索、時刻表、店・宿の予約…。写真を撮ってTwitterに放り込み、家族に安否連絡したり、どれだけ北に南に逃げようとも仕事絡みの電話がかかってきたり…。

 

そんな旅ばかりをしているが、深夜特急の文中に出てくる、今日から見たら不便な旅行にもいいなぁ…と思う面がある。自分で歩いて街の通りを分析したり、紙の地図をもらうべく高級ホテルに突撃したり…読んでるだけだからかもしれないがそれもそれで味だな…。

 

不便を尊ぶ偏屈さを持ち合わせていたくはないが、不便を楽しむ心の余裕は持ち合わせていたい。旅のかたちが色々変わろうとしている中、そういうことを思っていました。

そう、コインランドリーが埋まっていてもすぐカッカしたりしない心の余裕。持ち合わせていたい。

 

110.2