人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

ウルトラマンブレーザー 第5話『山が吠える』感想

なんだか続いてますね。毎日ブレーザー感想更新。

この調子でいくと第10話最速には間に合わないけど、第11話までには間に合うか。

第9話が配信で見られる間に9話だけでも見てほしいの気持ちで急いで追いかけているからなので、なんとかそこまでは頑張りたい。

 

さて、第5話は防衛軍新兵器メガショットという砲台の試験シーンから始まります。

今回はアンリ隊員の掘り下げ回ですね。

アンリ隊員の郷里の秋田で試験が行われています。どっこい当の本人は「地元とか意識すると訓練に集中できない」とツレない様子。

逆にこういうことを率直に言えるのは、初登場時にゲント隊長に過度に緊張していたときの様子を思えば随分チームに馴染んでいるのだなとも思います。

 

さて、そこに登場する地元の友人ミズホ。

曰く、メガショットの試験とかやってると地元の守り神のドルゴ様が目覚めるんですけどということで試験の中止を求めてきます。

アンリ隊員としても友人の言葉に耳を貸したいものの、その友人の動植物の声が聞こえるという特異体質だけでは防衛軍を動かすことはできないわけで…。

 

ただまあ言わんこっちゃない、アースガロンとメガショットの試験が始まると程なく目覚める山怪獣ドルゴ様。

アースガロンをふっとばして、水をガブガブ飲むと二度寝に入ります。怪獣も二度寝する時代。

で、眠っている間に祠の御神体を、祠のあった場所に戻しにいって再び冬眠していただく…というのが今回の作戦。

 

御神体とか祠とかいかにもスピリチュアルパワーな話っぽくもあるんですが、これについて「祠があった場所は脳幹に近い場所にある」「よく眠れるツボみたいなもんか」と説得力をもたせます。

このあたりのリアリティラインのもたせ方が好みですね。防衛軍組織が「地元の神社のお孫さんが持ってきた御神体戻せば眠らせられます!!」では動けんからね。

 

そして、山怪獣ドルゴの背中に登り、つまり山中に分け入り祠を探すアンリ隊員とゲント隊長。その最中にドルゴが目覚めてゲント隊長がブレーザーに変身して戦闘シーンとなります。

今回の変身シーン、ドルゴの背中から振り落とされるゲント隊長、そこで左手に光るブレーザーブレス。という流れなんですがこのカット、ゲント隊長の一人称視点なんですよね。インナースペースを使わずに行くという制約のなか変身シーンにもいろいろ工夫していていい。変身バンク、シーンって2クールも続けるとどうしてもマンネリ化しちゃうところでもありますし。

 

このドルゴとブレーザーの対面について、特撮大好き芸能人佐野史郎さんは土着神と西洋渡来神の構造を見て取っていたけれど、そういう対比構造はあったのかもしれない。

ブレーザーが通常戦闘開始時に行う舞のような仕草が、今回は再び冬眠についたドルゴ様を元いた場所に山として再配置する前に行っていた。

ブレーザーとしては怪獣とは単に狩猟対象としてだけではなく、今回のように畏敬の念と抱く対象であるのかもしれない。そう考えるとブレーザーの狩猟採集民的性格がなおのことましてきたようにも感じます。

 

戦闘に関してのドルゴ様の仕掛けも見事でしたね。

寝起き一発のアースガロンや、変身してすぐ目の前に立ちふさがったブレーザーとは光線ぶっ放してどかせたり、戦闘したりはするものの好戦的な怪獣というわけではない。ただそれでは強敵感がでないので、ドルゴ様の背中にあたる位置に仮据えされていたメガキャノンの自動追尾機能がアースガロンやブレーザーに立ちはだかり強敵感を醸し出すという。

 

今回もメガショットの試験で地元の怪獣を目覚めさせてしまったということで防衛軍の落ち度になるかもしれないのですが、そのあたり防衛軍の担当者を露悪的に描くのではなくて、地元民のミズホの忠告も一応聞いた上で、土壌調査もちゃんとやっていたことを描写したり、事件の最後に「今回のことでいろいろ学びました…」と反省させたり。

現場の人間には一貫して優しいというのはブレーザーの描写なのかも知れないですね。

 

さて、物語の最後はアンリ隊員とゲント隊長がにこやかに言葉を交わし、SKaRDMOPが山道を発車し、その上空をアースガロンが帰投するというもの。

…ちなみにこの回の冒頭で舞台が秋田県であることが明示されています。

秋田~東京間の約600キロ前後の大運転か。いいなぁ…。

 

というわけで次話は6話『侵略のオーロラ』です。さあ明日いけるかどうか。

 

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