本日14時45分、今年公開の新作ゴジラ『ゴジラ-1.0』の予告編がとうとう公開されました。それがこちら。
予告編公開と同時にキャストも明らかになり、神木隆之介くん主演、浜辺美波さんヒロインという役どころなど発表されましたね。
さぁ…特報時点での映像に追加してゴジラのシーンもいくつか追加されていますが…。
まずもって予告編のサムネイルになっているカット、これ結構衝撃的じゃないですか。
これまで、ここまで近距離でゴジラから逃げ惑うシーンとはそんなになくて、しかも明確に踏み潰されているようなシーンとなるとなおさらです。
これのみならず、なかなかゴジラの尻尾の薙ぎ払いで人混みに瓦礫が迫ってくるシーン、倒壊するビルの屋上にいる人の視点で地面が迫ってくるシーン。極めつけに、おそらくゴジラの熱線による爆発でしょうか、熱風、衝撃波が迫ってくる様を見る一般市民の目線…。
こういう怪獣の足元にいる人々の被害描写を本気で描くのか…という点で鬼気迫るものがありました。
例えば『ゴジラ キングオブモンスターズ』の最後のボストン決戦でもゴジラとキングギドラの足元で右往左往する主人公や米兵の一団という視点はありましたが、彼らはなんらかの覚悟をもって戦地に向かっている人たちでした。
一方でこの予告編で描写されているのは、一般人の皆さんであってこういう人々の被害描写というと…。やはり1954年の初代ゴジラを思い出します。
その後、こういう描写は国内、国外問わずあんまりなかった気がします。例えば『シン・ゴジラ』ではあの内閣総辞職ビームのシーンで、地下鉄構内などに逃げ込んでいた人々が炎で焼け死ぬシーンというのは撮影までされていましたが結局未使用カットとなっています。そこまではやりすぎ…という判断なんでしょうか。
どっこい、今回のゴジラについてはそういう描写についても結構覚悟しないといけないかなと感じました。良し悪しの話ではなくて覚悟という話です。
ゴジラって恐く描こうと思えば、そりゃいくらでも恐ろしく描くことができますからね…。
長らく、最恐ゴジラとしては『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』の白目ゴジラ、いわゆるGMKゴジが挙げられることが多かったですが、今回とうとう更新されるかもしれないっすな。あのGMKゴジも明確に人に対する攻撃性を持っていたな…。
本日、完成報告会見が行われていたらしく、そちらの記事がこちら。
山崎監督は「ゴジラには核の脅威、戦争の影がそのまま怪獣の形をしているイメージがあった。」とのべられていますが、これはまさに1954年にゴジラという存在が誕生したときのテーマにも還ってきたといえます。
近年のゴジラを振り返ってみると、シンゴジは災害としての側面を全面に出していて、モンスターバースゴジラは怪獣王としてのゴジラ、アニゴジ三部作は人類の上位存在としてのゴジラ。
核・戦争のイメージを真正面から背負ったものは随分久しぶりとなりますか。そのテーマを描くための1940年代ゴジラ。
予告の最後「あの怪物は許しちゃくれない」と呻く神木くんがいますが、今作ゴジラはなぜ東京を襲うのか…そこの理由付けと、怒れるゴジラとどう決着をつけるのか。
いろいろ考えを巡らせることはできますが、ともかくも公開まで2週間。
『ゴジラVSコング』や『キングオブモンスターズ』のときのようにシンプルに怪獣プロレスにワクワクするのではなくて、今日このテーマをゴジラでやって、どう描いてどう決着をつけるのかという点でどこか居住まいを正しながら、公開日を心待ちにする気持ちでいます。
今後も新情報のアンテナは張りながら、11月3日、最速上映とかあるならそこで見たいなと思ってその日を待ちます。
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