人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

仁淀川オンラインマラソン 参加記

雑記を2日休んだんですが、土日延々寝ていたわけじゃないです。

昨日はとうとう仁淀川オンラインマラソン用の記録をとってきました。

 

昨年参加した『仁淀川ふれあいマラソン』が今年は昨今の情勢を鑑み開催中止になりました。神戸マラソン、土佐龍馬マラソン、愛媛マラソンも相次いで開催中止・延期が発表され、「今年はあかん、なにもかも中止じゃ…」とガックシ来ていたところある日届いた実行委員会からの手紙。

それは『オンライン仁淀川ふれあいマラソン』開催のお知らせ。おお、やってるところはあると聞いていたけど仁淀もこの方式でやるのか。なにより、嬉しいじゃないっすか。わざわざ声をかけてくれたことが。

昨年、楽しかったっすよ。ありがとうございます。来年、またみんなで仁淀ブルーに染まりましょう。…それじゃ溺れとるじゃない。だめなのよ太平洋に流れ出たら。

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さて、そんなわけで、参加申込をして…参加申込をして…、そうそこから特になにもしていなかった。ここ一ヶ月ほど停滞の日々だったのは、少し前の雑記で述べたので割愛しますけど、とにかくトレーニングらしいトレーニングをしていない。

ジムに行ったときもバイクマシンとウォーキングのみで、走るということはしていない。今週の月曜日に一回3キロほど走ったのみで、そんな状況で当日を迎えてしまったわけだ。なので今回の目標は「完走」に絞ることにした。

オンライン大会のいいところはまず足切りタイムというものが存在しない。そんなタイムで恥ずかしくないのか?という恥と外聞を捨てれば、走り切るという根性さえあれば完走を止められるものは存在しない。純然たる自分との勝負になる。

 

さて、準備不足は否めないけど、迎えた土曜日の朝。めちゃくちゃ素晴らしい天候だった。

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いつ走り始めるかも自分次第。コンビニでおにぎり買って栄養を補給して、柔軟体操をしたら時間は10時前くらい。ちょうどいいや、10時スタートにしようと思って、スマホGPSアプリの起動を構える。

聞こえないけど号砲一発を心のなかに鳴らし、11/14の午前10時ちょうど。仁淀オンラインマラソンin松山。たった一人の21キロ走がスタートしました。

 

今回ハーフマラソンの距離分のルートを市内にどう組み上げるか…。

当初は電車で21キロ先まで行って戻ってくるっていう方法も考えたんですけど、何かあったときに本当に戻ってこられなくなるという懸念もあったので、今回は出発地起点に一周10キロのルートを2つ用意してそれを回るというもの。

同じルートでは飽きてしまうし、道中水分等の補給無しは厳しいので、出発点を補給ポイントとして活用しようとも思ったわけです。

 

そんなわけで出発。

寒くもなく熱くもなく、非常に心地よいランニング日和…が、足が重い。めちゃくちゃにペースが延びない。走り始め2キロくらいはキロペース11分とかそんなレベルでした。これはですね、健脚の方の速歩きよりも遅いです。「これ…ホンマに完走できるんか?」と思いましたね。

思えば過去のマラソン大会もスタート時に「ゆっくり…ゆっくり…」とつぶやきながらスタートしていたけど、あれは序盤に飛ばしすぎないためのまじないみたいなものだった。今回のこれは本当に足が重かった。「いやー、厳しいな…」と思いながらもじわじわと走っていく。

 

ところが3キロくらいに差し掛かってくると、少しスピードが乗ってくる。ルートがゆるやかに傾斜を持っていたのもあるけど、体も温まってきたのかもしれない。それにこの10キロ2セットの前半ルートはいつも使っていたジョギングルートに少し付け足したような道のりだったので、距離の感覚もつかみやすかったってのもあるのかもしれない。出発地点までもゆったりゆったりとだが、まだ走っていくことができた。結果前半10キロは1時間半と少しのペースで出発地点まで戻ってこられた。

 

そこで水分補給をして二週目に出発。「思ったより、体動き出したな。これは3時間前後くらいでゴールできるんじゃ?」とか思っていた。…が、まあ甘い。大甘だった。

13キロを過ぎた頃から、まず足が前に進まなくなってくる。前方へのベクトルの加速がなくなってきたな…と思う頃、まず腰が痛くなってくる。これは過去のマラソンでも経験があって、前屈姿勢をとって腰の後ろを伸ばすことで痛みをごまかしながら走っていく。

だけど、次に足の付け根が痛くなってくる。ここが痛むとそもそも足を駆動させることに支障が出始めてくる。

 

ちょっとこういう不具合が出てくると、オンラインマラソン特有の負荷が大きくダメージを与えてくる。

まず交通規制をやってるわけでもないので、赤信号にぶつかったときは一旦停止をしないといけない。休憩できるじゃんという意見も一理あるけど、それ以上に停止と再始動に使う負荷のほうがでかい。

ラソン大会では車道やそれに準ずる平坦な道を走ることができるけど、歩道を走るので車道との交差点では少なからぬ段差がある、そういうところで蹴躓かないように気を遣わないといけない。それらが疲労と痛みに拍車をかける。

水分やエネルギー食の補給やコールドスプレーを借りれたりという様々なサポート体制にどれだけ支えられていたかということも痛いほど実感した。今回補給ポイントは10キロ地点の一回のみ。

 

2セット目の10キロルートの折返し。出発点とゴールは同じ場所なのでそこから最も遠い位置に差し掛かるころ。この残り30%~10%にかけてが一番しんどい。自分を奮い立たせながらも走っていくが、16キロ地点を少し過ぎたところでとうとう走りから歩きに変わる。

これスピードの上では大差ないんだけど、自分の中でランニングからウォーキングにフォームが変わるのは戦意の上で大きく意味が異なる。要は肘を曲げて膝を曲げて進んでいくランニングフォームはどれだけスピードが死んでいようとも、ファイティングポーズを取っている時間帯なのだ。仁淀も神戸も高知もそのルートの区間すべてでファイティングポーズを取って走り続けることはできなかったから、このオンラインマラソンでも途中歩きの区間が出ることは問題ではなかったりするんだけど…。

 

ファイティングポーズをとることをやめたタイミングで、ちょうど松山城の城下公園に差し掛かってきた。ふと公園内をみると、親子連れだったり、高校生だったり、大道芸人だったりが各々の時間を過ごしている。出店も出たりして秋の空の下、非常に穏やかな時間が流れていた。

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…何故走る?そんな問いが頭の中に湧き上がってくる。まあ、もう歩いているんだけど。

 

自分にとってオンラインマラソン大会最大のデメリットは、大会の空気感の中でできないことだなと、このとき痛感した。

仁淀で最後の関門を超えたときに、救護室で手当してもらいながら「時間には絶対間に合うから」と励ましてもらったり、神戸でスタート時の吹奏楽部の演奏に感動したり、高知でゴール直前のおばちゃんの言葉に最後の力をもらったり…。

一人きりでのオンラインマラソン大会は、本当に自分一人での勝負になる。ああ、これまでの大会で「タイムは問題じゃない。完走しよう。自分との勝負だ。」などとのたまっていたが、周りのランナーや沿道の声援は割とマジのガチで力になっていたんだなあ…。やっぱりまた現地に行って一斉に走ってやっていきたいですね。

 

そんな感じでトボトボと歩いていたけど、残り3キロというところで再び走り出す。別に劇的な心境の変化があったりするわけではない。ちょっと歩いて回復したってだけ。

そこから先はもうペースも何もあったものではない。あんまりにスピードが遅いからランニングGPSアプリが「あれ?これ止まってね?」と判断してちょくちょく計測が途切れたりしながらも、なんとかほうほうの体で出発地点まで帰ってきた。

えー、かかった時間は3時間半と少し。仁淀ハーフマラソン足切りタイムは3時間10分なので、これは余裕の足切りタイムです。

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まぁ、完走が目標ということでやっていたので、無事に帰ってきたのでセーフとしましょう。いやお金も持たずに出たので、出発して15キロを超えた時点でもう戻ってくるしか選択肢はなかったんだが。

…いや、これタクシー拾って家に帰ってきてからお金払えばよかったのか。走ってる最中には思いつかなかったけど、思いついてたらその方法を取りかねなかったな。

 

そんなわけで、オンラインマラソン参加記。以上です。

来年はまた太平洋を望みながら、仁淀川沿いを気持ちよく走りたいっすな。

 

さーて、あとは高知名産のウツボがそのうち届くはずなので、届いたら楽しく食べましょうね。動物性タンパク質とってかないと…。日曜夜現在、両足の全面がやばいほど痛いので、回復させていきましょう、体組織。

 

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