人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

【対バファローズ3回戦】 昨日の俺はライオンズの向こう側に何を見ていたか

今週は更新しないといいつつ、昨日までの分は追いついておこうと思って。

 

さて、昨日の試合。何事もなければ、また先週のように「高橋光成すごい!やっぱりねえ、高橋光成高橋光成なんすよ!」ってテンションアゲアゲで書き連ねようと思ってたんですが…。

 

この日のスタメン発表時、実に3年ぶりとなる現象が発生しました。

ライオンズのショートストップ源田壮亮がいないという現象です。

入団以降この日まで299試合という連続フルイニング出場を続けていた源田壮亮。その記録がストップしたのがこの日。

個人的には、連続「フルイニング」出場はいつの日か足かせになる日もくるし、そのために無理をして源田壮亮の野球人生そのものを縮めることはあってはならないとおもっているので、辻監督の英断には敬意を払いたい。(本来英断ではないないはずなのだけど)

 

ただ、守備イニングで源田がベンチに座っているのを見るとちょっと新鮮味があった。

その源田の代わりに遊撃スタメンは永江恭平。長崎は海星高校出身、佐賀県出身の永江恭平であります。

 

試合において、同点の内野ゴロを放ったシーン。

ボテボテのセカンドゴロでゲッツーか?と思われたシーン。気迫のヘッスラで一塁セーフを掴み取った永江恭平

このシーンを映像でみていて、かなり胸が熱くなりました。

 

源田が入団してから今シーズンも含めて3シーズン。

なるほど、確かに源田壮亮がライオンズのショートとしてナンバーワンの位置を占め続けていました。プロ野球は優しいだけの世界じゃない…そんなことは永江とて知っていたでしょう。実力で勝ち取らなければあのカクテル光線の元に出ていくことはできない…。

それでも、キャンプでファームで、ショートストップの守備位置をかけて練習している選手は大勢います。泥にまみれて力を培っているのは源田だけでなかった。永江だってそうだし、山田遥楓も網島もそうだ。

打撃において、走塁に置いて、そしてなにより守備において…。今は、源田というレギュラーに勝てないかもしれない。だが、その「今は」ということを理由に諦めるような選手はいなかったということの証左であった。昨日の勝利はそういうものだったのかもしれません。

 

永江が勝ち取った、綺麗とはいえない同点打。でも、「人生で初めて」というあのヘッスラに心を動かされた人はきっと少なくないはず。俺もその一人。

 

永江が入団してすぐの頃。俺は永江恭平に夢を見ていた。

松井稼頭央2世、それは決して冗談ではなく。本気でそういう存在になれる逸材なのでは?と夢を膨らませていた。

その後、源田の入団で、多くの西武ファンが「源田たまらん」と不動のショートストップの登場に胸をなでおろした。俺もその一人だ。自分の中でそのままライオンズの現役選手で一番好きな選手にまで上り詰めた。

それでも、あの頃、多くのライオンズファンが永江恭平に夢を見ていたのも事実。その夢の続きを思い出させるような展開だった。

 

そりゃ、ヒットもまだ打っていないし、バント失敗もあった。本人が悔やむ内野安打2本(あれは源田でもセーフだと思うのと誤審1つだけど)があった。

それでも、永江恭平はしっかり準備をして自分のできることをやったのだと。もし彼が「打撃も走塁も守備も、勝てねえ…。俺がいなくてもライオンズはどうにかなる」なんて思ってしまっていたら昨日の展開はなかった。

自分にできることを、自分の範囲で全力でやる。その結果がチームの勝利につながった。大丈夫、打つ方に関しては山川も森も秋山もいる。自分にできないことは他の誰かがやってくれる。ライオンズのためにプレーしてくれたすべての選手のその一球一打は決して無駄にならない。

 

 

俺もまたライオンズにおける源田のようなスーパープレイヤーにはなれない人間だという自覚はある。

それでも、俺は自分にできることをしっかりやっていこうと思う。いつかその日がきたときに、過去の自分を悔やまないために。

源田壮亮になれない自分を自覚して、無力でもそれでも行動する。そういう気持ちを忘れないようにしたい。

 

さて…俺は源田にはなれないが、永江恭平は必ずしもそうではない。彼はまだ25歳。飛躍のタイミングが待っている可能性は大いに有り得る。

永江恭平に見たあの日の夢は色褪せてしまったかもしれないけども…。

いや、もしかしたら、その夢は輝く日をずっと待っているのかもしれない。

バットに乗せた想い、打ち放てよ。その願いは大空へ。ライオンズブルーの青空にかっとばせ永江恭平