人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

ライオンズファンとしての俺が秋山獲得失敗から復活するまで

秋山獲得失敗の報を受けて、埼玉西武ファンの自分の心はポッキリと折れてしまった。

その辺りの顛末は音声の日記に残しているので、そっちを聞いてもらった方が早いし、音声という形態にしか含まれない声音とか間とかの情報もある。今聞き直してみると、そういうとこも含めて録音で備忘録したのは正解だったなとも思うが…

radiotalk.jp

とはいえ12分も聞く時間ねえわ!という方には要点をかいつまんで書こう。

 

①獲得失敗に際して気持ち(怒気なり恨みつらみなり)をナベQGM筆頭とするライオンズ球団編成、秋山本人、カープ球団の三者どこにも向けられないのが一番辛い(2017野上,2018浅村と違う点はこれ)

②自分と編成の認識相違。自分は秋山をどこかまだライオンズの人間と認識してたが、球団編成は海外移籍の段階で出ていった選手として勘定していたのではないか。それならば、その分を「その権利を放棄して生涯ライオンズである選手」に向けて手厚くするのは理解できるしそうすべきとも思う。

③秋山の選択は真っ当だと思うし、ホークス移籍しなかったのは情けをかけられた部分かもしれない。しかし、将来の指導者を見据えて、それ込みで獲得された秋山は今後ライオンズで共に戦うことはないだろう。その寂しさと悲しさは筆舌に尽くし難い。

④一時の戦力としてではなく人間性含めた指導者ルートも込みで獲得オファーをしたカープに対しても特に思うところはないし、そういうチームに求められていくのは良いことと思う。

⑤しかし辛いものは辛い。上記②〜④により誰にも恨み言を言わないで済む(誰のせいにもせず自分個人の問題として片付けることのできる)今、それはライオンズファンを辞めるならいいタイミングなんじゃないか。その選択をいいなと思う自分もいる。

 

かいつまめなかったが、要はこういうことだ。

ちなみにこの記事を書いている現在は2022年6月30日朝5時。

録音から数日経過し、その間にライオンズは2連勝しているが、ライオンズと決別するという選択肢は、その勝利によってのみまだ簡単には消えていない。

 

ただ…自分は一度同じ失敗をしている。時は遡って2015年、田邊ライオンズで戦うシーズン中の13連敗と社会人1年目の多忙さからライオンズから一時的に離れる時期があった。そして2015年は西口文也投手の現役最終シーズンでもあったのだ。

一軍登板のほとんどないシーズンだったから、俺があの時ライオンズから離れていなかったとしても特に何が変わるということはなかっただろう。

けども、その「西口さんの現役最終年に逃げた」というのは後ろめたい話としてずっと胸に残っている。ブログやツイッターでも時折話しているけど。「チームが苦しい時にも逃げない、その愚は一度犯しているから」というのはこのこと。

 

さて…ライオンズから離れたいという気持ちと裏腹に、後世の自分に顔負けできるようにそれでも共に熱く、共に強く、共に戦う。おそらく辻監督のラストシーズンである今年、逃げるわけにはいかない。

 

今日(6/30)からここに記すのは、TLや実況板から逃げながらもいつかくる克服の日までいかに過ごしたのかの備忘録。

これがもし自分以外の誰かの目に触れているのなら、俺はライオンズファンとして復活したのだろう。俺以外の目に触れなかったらその時は…まぁスワローズファンに鞍替えしたのだと思う。

では、日々の記録を備忘録していきます。

 

 

 

2022年6月27日

破局の始まりであるこの日。自分は秋山獲得失敗のニュースを西武池袋駅の電車待ちの最中に見た。日付変わった直後だったろう。

実際のところ、割と真面目に家まで帰った記憶がない。結構飲んでいたが酔いもすっかり醒めて酷い目つきだったと思う。

朝、「あれ昨日シャワー浴びて寝たんだっけ…ま、どうでもええわ…」と投げやりに仕事に行き、まぁ酷い心持ちの中仕事を終えた。帰りの西武池袋線の電車がライオンズラッピング電車でそれを見た瞬間に「ひっ…」と口から出たのがなんというか色々物語ってる。

その後、帰宅して自分の気持ちを整理したのが上の箇条書きと録音である。

幸というかなんというか、翌日28日は元から有休の予定であった。何を食べたのかも覚えてないが気持ちを切り替えなければならない、と眠りにつく。

 

2022年6月28日

有給のこの日、未明には目が覚めていたが体が起き上がらず7時半から活動開始。

有給とっていた理由?よくぞ聞いてくれました。担当アイドル春日未来ちゃんの誕生日であります!

さて、この日の記録は別途記事にするつもりなので後でここにリンクをはるとして…。

失意のどん底から一夜、気持ちの切り替え…というかはライオンズファンとしての自分をしまっちゃおうねーと追いやって、プロデューサーとしての自分を全面に出してやっていた。おかげで一日、元気に動き回れたわけです。

 

2022年6月29日

ライオンズから離れたいと失意に沈みながら、それでも離れないという復活への日々。28日29日はファイターズ戦が行われていて、その試合はNHK-BSで見ていた。

28日は前述の通り生クリーム祭りに奮闘していたため試合の展開をしっかり追っていたわけじゃないが、このカードで栗山さんが本拠地1000本安打の金字塔をホームランで達成した!栗山さんの凄さとは…ファンが求めていることを実行するその力にある。

28日のヒロインで栗山さんが語った球場スタッフへの感謝のなかに「この球場ができて、いろんなことがあったと思う」との言葉がありました。この日、ライオンズファンはその言葉を聞きながら感じいるところがあったんではないでしょうか。その中でも変わらないものがある、それは獅子の骨、栗山巧の勇姿だ。

 

2022年6月30日

冒頭でこの記事を書き始めたのが6/30と申しました。なので27〜29の記事は、30日に思い出して書いていることなのです。

ここからが本当に復活までのリアルタイム更新での日記になります。

30日、この日山場だなという覚悟を固めていました。この日カープの入団会見があるので。

 

昼休み、ニュース記事を見る。理由は不明だがやはり辛い。そのくらいのことと今勝負しているのだと再度実感する。懸念は二つあった。

一つ、秋山の物言いの中に自虐であったとしても我らがチームを悪くいうようなものが出るんじゃないかということ。

もう一つ、この入団会見の場でライオンズではなくカープを選んだ理由について語ってくれるのかどうなのかということ。

前者は杞憂に終わり、後者は果たされなかった。

2000本安打へのこだわり、わかるがナベQがその程度のことを言い忘れるわけがないという信頼もある。シンプルに条件面なのだろう、ならばそう言えば良い。何故…と思って思考を止めた。考えが秋山への恨み言になろうとしていた。そうはなるまいと決めていた。ライオンズファンを辞めるなら誰のせいにもせず、だ。辞めるのなら俺の中のライオンズファンとしての自分によってのみ決める。すでにライオンズの者ではなくなった彼に、それを譲ってなるものか。

関連ニュースを見ないようにすれば良い、そう思う自分もいたが、そこからも逃げたくなかった。月曜日からずっと何かタガが外れていくのを感じていたし、内面のどこかがぶっ壊れているのかもしれないとも思っていた。なぜそうなりながらも食い入るように入団会見の一問一答を目に入れていたのか。

 

炎天下の川縁で昼飯の菓子パンを流し込みながら、まとまらない考えをまとめようとしていた。イヤフォンからは大音量でゲキレンジャーのOPが流れていた。意識を大音量で上書きしたかった。

「燃えよ!あすを変えるために!」の歌詞に涙が滲んだ。心を燃やそうにも空回りするばかりだ。

 

帰路の電車内で翌日のベルドゲームの中止が発表された。今は1日のインターバルがありがたかった。

 

 

2022年7月1日

前日の会見でいよいよ赤いユニフォームを着ている秋山を見て堪えた…が、そうも言ってはいられない。

個人的な話になるが、この日は北陸白山登山遠征の出発の日だ。仕事が終わるとそのまま都内在住の友人宅に荷物を置かせてもらい、東京駅から深夜バスで出発する予定だった。

時間もあるので、と飯を食いに出かけその後駄弁っていたりする中、会話において明らかにライオンズの話を避けてもらっていたように思う、その気遣いがありがたかった。が、出発に際して俺が「まぁジャイアンツもね、カープに勝ってよ」と言ったのはどういう理屈だろう。金曜日の疲労からでた世迷言なのか、それとも隠された本心なのか…。

なんにせよ、20年ほど前は熱烈なアンチジャイアンツの先鋒だった俺が、まさかそんなことを言う日が来るとはね。これベジータの「勝てよカカロット」並に後世に明言として残らない?残らないか…

 

2022年7月2日〜3日

白山登山をやっていたこの二日間、KDDIの通信障害と一部区間で電波の入らない登山道という環境で、試合を追うことがなく、下山したら土曜日の敗戦とその後日曜日の敗戦を見届けることになってしまった。

正直体力が底を打つどころかマイナス突き抜けていたのでそのことに対して正常な感慨を持つことはなかったが…。でも悪いことばかりじゃない、ヘトヘトになりながら登っている最中、死に物狂いで下山中…秋山のことを考えることはなかった、その余裕がなかった。逆にそこまで行かねばフツフツと考えてしまうのは精神衛生上に良くない。

帰りの北陸新幹線の中で、秋山の移籍に関して「誠意」と「友情」という2つのキーワードという記事を見た。友情…ライオンズのメンバーにそれは当てはまらなかったのか…。良くない思考だとわかっていても記事を探す、読むのをやめられないでいる。執着なんだろなあ、これ。くっそー…

 

 

2022年7月4日

この日西川愛也がファーム落ちとなった。

センターの穴は埋まらないでいる。愛斗川越の成長、金子の復帰。埋め方ならいくらでもあるのに埋まらないままだな。方法はいくらでもあるが、それはライオンズのユニフォームを着た者によってのみなされるのだ。

その一員に長谷川信哉が加わった。

長谷川について、シーズン開幕前の騒動もあり今シーズン中の支配下はないのかなと疑ってもいたのだが、ナベQがGOサインを出したのなら大丈夫ということなのだろう。この辺り「お前ダブスタやんか!」と思われるかもしれないが、ライオンズ球団の判断を信じるという一本軸は通っている…と思う。

 

仕事が終わり、家に帰って飯を食いに行きその帰りの車中。「馬鹿にしやがって!」という一言が不意に腹から出てきた。浅村のときも同じ言葉を深夜の松山環状線で吐いていたことを思い出す。その時と違うのは、言ってる途中で「あかん、これは恨み言…」と思って尻すぼみになってしまったことだろうか。結局行き場がない感情を持ち続けるのが一番しんどいってのはこのことか。

 

もう1週間もこの日記を続けている。一向に着地点は見つからない。考えると考えるほど辛くしんどいだけだ。仕事帰りの電車の中で書き始めることが多いからか、池袋駅に着く頃にはひどい顔になっている。もうやめるべきだろうか…でも今この記録を止めてしまうことは、そのままライオンズファンもやめてしまうことになりそうだ。楽になりたいならそうすればいい、と何かが囁いてくる。馬鹿にしやがって、ふざけるな。着地点を、妥協点と言ってもいいかもしれないそれを探す道を歩いていく。

 

2022年7月5日

秋山がカープでは登場曲に、人にやさしくを使わないらしい。いっそのこと使ってくれたらいいのに、応援歌も流用していいんじゃないか。全てを超えろの歌詞は秋山幸二のことが念頭にある歌詞とはいえそれなりに普遍性のあるワードだとも思う。

人にやさしく使ってくれよという感情は早く介錯してくれ!の念に他ならない。こちとら腑ぶちまけながら苦しみ続けているのにあんまりじゃないか。

野上浅村はその時に怒りを当人らに向けられたの、まだ救いがあったんだな。シーズンオフでもあったし。やり場がねえんだからせめてしっかり息の根を止めてくれ。ふざけるな。

 

時間は少し進み対オリックス戦、苦しい延長戦の12回表、愛斗が勝ち越しホームランを放った。愛斗…よく頑張ってるからな…ほんまようやっとる。熱いものが込み上げてくる。

心を込めて、愛斗おおおおおおおおおおお!!イッパーーーツ!!

 

眠る前、愛斗のヒロインを見る。

言葉に悩みながらも放つ一言一言に俺は何を見るのか。ドングリーズと言われることもあるライオンズ外野陣だが俺はその中でも愛斗が頭抜けて好きかもしれんですな。守備が良い、パンチ力もある、確実性のなさはご愛嬌…。

 

 

2022年7月6日

本日の試合も延長戦の苦しいゲームだったが、チーム全員で勝利を掴み取る。そしてこの勝利が辻監督の通算400勝となった。監督通算勝率.540。

近年のライオンズの戦力事情を鑑みれば、辻監督の将としての手腕について俺は大いに感謝の念を送りたい思っている。

なぜ、歴代監督の中でも辻監督にここまで惚れ込んでいるか。色々あるがやはり2017年炎獅子連勝が止まった時の辻コメに代表される、辻監督の言葉の数々だと思う。

ファンの欲する言葉を納得する形で投げてくれる。今シーズン、他チームの監督の言を色々見ていると、俺は辻監督の言葉が1番水があっていると実感するね。

 

この記事を書き連ねている理由である件の獲得失敗について、例の選手も自分の欲しい言葉をくれるそういう選手だったと記憶している。プロ野球を見る時、そういう言葉に依って見ているからこういうダメージを食らうのだと思いながら…。しかしそういう応援の仕方を今更やめられないとも思う。だから選択肢はこれからもこうして応援するのか、それとも応援自体をやめるのか。二つに一つの選択肢の狭間で懊悩しているわけ。

 

2022年7月7日

今井達也の帰還。彼の出す四球に「そうだよこれこれ」と変な盛り上がりを見せていた。四球上等!一級品のパワーピッチで封殺する様は今井達也のポテンシャルの高さを感じさせるし、やっぱ積んでるエンジン違うわ…と感じさせる。ようやく帰ってきてくれたか、ピースは揃いつつある。

 

試合は負けたが、敗戦の中に確かな手応えを感じる中、Xデーが明日7月8日となった。秋山一軍昇格予定日がその日ということだそうだ。実際ファーム出場記事も見ているから別にカープユニ秋山を見るのが最初というわけではないが。それでも一軍と二軍は違う。

バンテリンでよかったと思う。いきなりマツダでの熱狂を見てしまうよりは。

しかし、この日程で昇格できるのか。それはもしかしたら明日仙台での試合でそういうことが起きていたかもしれないという、あったかもしれないパラレルワールドを想起させる。ONE PIECE読者投稿コーナーで言うところの何かあった未来が今なのか、それともこれが正史なのか。人は今にしか生きられないからな…。

明日の予定としては報ステまでしっかり見て、そこから30時間ほどライオンズファンとしての自分には消えてもらう予定。なんにせよ、明日だ。

 

 

2022年7月8日

今日は朝から面倒なことに西武池袋線がここ数年最悪レベルの運休を起こしてしまった。飛来物によりパンタグラフ、架線損傷ということらしかったが結局8時前に止まった電車が復旧したのは15時過ぎだったということだから大変なことだった。昨日の雑記でXデーは7/8などと書いたが、それは秋山復帰戦のことであって、この大運休のことではない…がなんにせよえらい日に当たってしまった。

自分は最寄りから一駅歩けば所沢駅なので、そこから西武新宿線を使おうと市内を歩いていた。所沢駅への道中プロペ通りを通る、そこにはライオンズ主要選手のタペストリーが並んでいる。そうだ、これが今のライオンズだ。と努めて冷静に岸、若林らを眺める外野手コーナーを抜け駅に入り出勤の運びとなった。

 

仕事終わりに一球速報でバンテリンドームを確認するとタイムリーヒットを打っていたし、秋山の本日の成績は4打数2安打1打点ということらしかった。カープビジターの真っ赤なユニフォームに袖を通した件の選手の写真を見ながら湧いてきたのは、少しの寂しさであった。…

そうなんだよなー…これもっと激烈な感情だったら「うわああああああ!!」→「まぁ切り替えていけ」とすることができそうなのに、なんかこうずっとジメジメした感情を持ち続けている。梅雨も明けたのに。今回の凹みが長期化している原因もそのあたりにありそうだが、感情由来の問題ゆえに解決策も簡単に組み立てられない。まぁ時間さ時間…と言いながらまだしばらく折り合いの着地点を探していく。

まぁなんにせよ、そんなことより明日はライブ。寝て目が覚めたらそこから30時間ほどはライオンズファンとしての自分を切り離そう。獅子党の自分をぶん殴って気絶させてしまえ。

 

2022年7月10日

私的に勝手に長門の日と呼んでいるこの日、公的にはウルトラマンの日であるし、今年の日本的には参院選の投票日であった。

実際のところ体力使い果たして爆睡した自分は12時過ぎに目を覚まし…ど遅刻じゃねぇか!と急いで服だけ着替えて車に乗り込んだ。向かう先は浦和。レッズではなくライオンズの応援だ。ロッテのファーム球場が浦和にあるというのをあんまり意識したことがなかったが、混雑していても車で1時間半ほどで行ける場所というのはありがたい。

 

この日幕張day2の現地を外していたということもあり、そちらを後日の配信で見ることにして浦和に向かったのだった。たかだかファーム戦のために底を打ってる体力に鞭打って、炎天下のファーム戦を見に行くのか?と思われるでしょうが、今年は行ける現地ゲームは全部行くつもりだった。たとえ、例の一件があろうともファームではライオンズの選手がライオンズのユニフォームを着て戦っている。微力を尽くせ。

実際、この日が例の一件以来初めての現地観戦となる予定だった。例の一件を引きずってしまうのか、それとも…。と懸念半分の現地観戦、のはずが…

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浦和球場は昨今の情勢のために無観客試合で開催していたのだった。えぇ…。

何故調べてなかったのか。いや、調べたつもりだったんすよ。マリーンズホームページ見に行ったら浦和球場について無料開放って情報あったし…。いや、多分もっとちゃんと調べたらこの状況についても見つけていたはずだ。なんもかんも俺が悪い…。

外周を回っていると、グラウンドからあれはおそらく山田遥楓の声…というのが聞こえてきた。このクソ暑い中でもライオンズの選手も選手で戦いを続けている。まぁ、それを感じられただけよしとするか。無観客実施の意味合いから周囲に居座るのは良くない、と事情を察して程なく球場を後にした。

 

一方一軍ライオンズは今シーズン2度目の仙台スイープを決め込みとうとう首位まで1ゲーム差まで詰め寄ってきた。試合は見続けている。一番センター長谷川の活躍も見ているぞ。幻聴ではない一番センター、そして長谷川。今の外野陣で戦っていくのだ。オグレディも熊代も川越も気迫を見せている。やるしかないからやるしかないのだ。…あれ!俺の愛斗はどうした?オリックス戦の負傷交代は大丈夫なのか?怪我している部位があるなら代わってやりてえ…いくらでも提供するというに…。

 

2022年7月11日

件の一報から2週間。メンタルの方は底を打ったかなというような実感を得ている。土日の試合についての秋山のカープユニフォーム姿を見ても金曜日ほどは心が波打つことも無くなっているし、まぁ寂しさとか消化できない「何故」とか「ああしておけば…」「俺がもっと…」はないわけじゃないけど。

その裏にはもちろんライオンズの好調もあるんだろう。ビジター6連戦を苦しいながら5勝で駆け抜け、2位浮上、首位まで1ゲームという位置。いつまでも失ったものばかり数えるな!と心の中のジンベエがビンタしてくる。

あとは時間が解決してくれるラインまでは持ってきた、と思う。そこまで復帰するまでのここ2週間、折に触れて開いていた漫画がある。とよ田みのる作『FLIP FLAP』だ。ピンボールに情熱をかける若者たちの物語を描いた一巻漫画なのだけど、趣味に情熱をかける全ての人に刺さる一冊だと思っている。(以下ネタバレ注意)

 

 

「好きなもんは好きなんだよ、意味ばっか求めんな」「(なぜ続けるのですか?プライド?やりかけたことだから、スッキリしたいからですか?と問われ)いいえ、好きだからです」と答える登場人物立ちのストレートさに熱くなる。

そして、その執念じみた熱中の果てに行き着くタイトル回収の境地…、ここは、すべての熱中人に送る、自分にとってのかくありたい姿なので、ぜひとも読んでみてほしい。

そう、趣味なんだよな。いくら人生を賭けようがライオンズと共に生きるというこの生活は傍目に見た時趣味以上になり得ない。熱中趣味人として、なぜそこまで入れ込むのか…。このどん底週間に何を見つめ直すか、それはライオンズファンを辞めるのかどうなのかという話だったことを思い出した。さぁ…いかにすべきか…

 

2022年7月12日

馬鹿にしやがって!クソ週刊誌が!許さんぞ貴様ら!言論の自由は保障されるべきなので、それに対する反論も許されるんだろうから好き勝手言いますけど!!

 

なんのことって秋山獲得失敗の裏に、秋山がプレミア12を辞退した森山川を許してないからという記事が今日出回ってたんですわ。…いやだから心乱れるんだから秋山の情報収集やめりゃいいのに…ってのは道理なんだけど。いや、今回に関してはライオンズの選手があらぬあれをあれされとるやないか。ライオンズの選手を庇ってやれるのはライオンズファンくらいなんだから俺はこの件についてはほんまに声を大にして。…何をいうべきなんだ…?

 

まぁ事実として森山川はプレミア12を辞退して、その期間中に練習動画上げたのは事実なんだけど。いや2019年シーズンの終盤の森の満身創痍っぷりを見てると代表辞退になんの違和感も持ってない身からするとな…。フルスイングしてたからなんだ、捕手の負担舐めんな、好き勝手抜かしやがって、クソ…舐めてるとぶっ飛ばすぞ…。

まぁこれに関してはここ数年の俺がナショナルチームの試合やオールスターにほとんど関心示さなくなったってのもあるけど。これ自体について一般的な野球ファンの姿ではないことは自覚してますが。というか代表招集に対して辞退する自由もあるし、件の記事で秋山が言ったとされる「代わりに招集された人もいる」云々についても、その代わりの人も辞退したきゃ辞退すればいいし…。代表戦は良くも悪くも個人の経験、名誉以上のものを求める場所でもないんだから辞退についてはもっと緩くあるべきなんだ…と思う。

実際森なんてライオンズ球団としていうぞやの国際大会前のキューバ代表との試合で骨折してシーズンの短くない期間を棒に振ったこともある。それらの過去も知らずに2019年辞退を一方的に責め立てるなど…。

俺が知っている秋山はそんなこと言わ…ない…のか…?いや、彼の人は代表ユニフォームにかなりのこだわりがあるようだし、もしかしたら…と思わなくもないが。いや…あれはクソ週刊誌の妄想デスクの発言だろ…捏造だよ捏造、バーカ。

 

一方この日、中熊の支配下登録が発表された。捕手、一塁をやりながらファームでも打撃で結果を残し…そこだけ聞くとやはりライオンズファンとしてはかつてのリーサル・ウェポン上本達之の姿が被ってくるところはある。上本コーチも捕手中熊には熱心に指導していたらしいし…なんにせよ、楽しみな選手がまた1人増えた。

 

そして一軍の試合ではこの日愛斗が代打とはいえ試合復帰!そして益田からホームラン!おいおい、愛斗やるやんけ!万病に効く愛斗一発。やっていこうぜ。

 

 

2022年7月13日

クソ昨今の情勢め…。この日源田増田ら合わせて6人の選手の感染が発表された伴って一軍二軍の入れ替えが発表された。

いやまぁしかし5月ごろ源田自打球離脱時の絶望感と違って「まぁ滝澤いるしな…」という意味で、前回に比べると少し気楽ではある。増田にしても症状さえ出てないならある種肩休めてもろて…。

いやー、しかしきっついなー…。そんな日に試合に勝てたのは良かった。勝ちパが一枚抜けてもなんとかなったのは、やはり本田リリーフ覚醒がデカイ。地獄を知る男は面構え違う。

愛斗もスタメン復帰、山田遥楓も一軍に復帰して即タイムリー。いやはやまったく選手層も厚くなったものですよ。

…そうなんだよな…厚くなった。我が軍は何も失ってはいない。俺には愛斗がいて、山田遥楓がいて、長谷川がいて、オグレディがいて、滝澤がいる。栗山さんも源田も増田も金子もそのうち帰ってくる。若林も川越も鈴木も高木渉も西川も戸川もいる。

今のメンバーで埼玉西武ライオンズだ。辻監督ラストイヤーを共に戦う面々だ。…もう終わりにしてもいいかもしれないな。

 

 

2022年7月14日

今日も色々とニュースは巡る。

まずは先日の週刊誌報道に続いて、今度は別の誌が秋山が戻ってこなかった原因についてチーム内のベテラン野手AIの存在を上げていた。…これ名前こそ伏せてるが栗山さんのことだよな?

ここまで荒唐無稽だと適当書きやがって!と怒る前に笑いが出てきちゃうやつ。森山川は実名が挙げられていたから「バカぬかすな!」と怒りもしたが…。月曜日と比べた時にダメージ食らわなかったことが底を抜けたことを実感させる。

そして昼前に西口ファーム監督が昨今の情勢の新型のためにチームを一時離脱することが発表された。ぬっ、許せんウイルスだと思うと同時に選手間での拡大がそうでもないことに安堵する。戦わないといけない、たとえ誰がいなくなっても。

この辺りで「これはもう…大丈夫なんではないか?」と思い始めた。闘志みなぎっているなら戦える。

試しに秋山入団会見で芯食った言葉をもらえず、ほんとどん底だった6/30昼休みと同じ行動をしてみた。条件揃えて結果を比較する、実験の基本ですよ。

菓子パン食いながら川縁で川の流れを見ながら、ゲキレンジャーOPを聴く。

「つかめ!空に届く夢を!」に未来を想像する。望むようにならなかったその過去ではなく、今いるメンバーで戦っていく。ゲキレンジャーOPにはそんな今にふさわしいような良い歌詞がある。「本能の叫び声呼ばれるまま、戦う覚悟がある」

もしかしたらもっと気楽に生きることのできるかもしれない未来よりも、乱高下しながらも思うままに信じる面々と戦う日々の方が俺には好ましく思えた。

そして、秋山喪失の痛手から長らく閉ざしていたTwitter発信を解放して、復活の日を自覚するに至ったのだった。3週間弱、野上浅村の比ではなく長く、感情のやり場がなく、そしておそらく何も得るものがなく、結果として完全に秋山を失うために必要だった期間が過ぎた。

 

 

 

結局この日々はなんだったのか

秋山獲得失敗に大凹みをし、かといって2015年シーズンと同じ過ちを繰り返すまいとライオンズから目を離さずに、むしろ意固地になってしがみつき、「これに耐えられないならファンを辞めるのも選択肢」と考えながら過ごした日々。

ファンを辞める云々というのは誇張でもなく、逆に真実味のある話でもなく。秋山のニュースにしんどくなるたびに「なら辞めてみては?」と都度都度選択肢に挙げていたという話だった。それは結構魅力的に映ることもあった。そうしたらライオンズに費やしているエネルギーを他の趣味に流用することができる。良し悪しはともかく、今年の俺はライオンズに全力投球すぎる。

 

一面において魅力的な辞める選択肢は、もう一面において「面白くねえな…」と思わせるものだった。気楽になるだろうその生活を想像したときに、なにかが圧倒的に欠如しているのを感じていた。やっぱり俺はどうあってもライオンズを捨てることはできないし、ライオンズもまた俺という厄介なファンを捨てることはできないようだ。お互いに呪いの装備かもしれないな、まあくたばるまでやっていこうや。

 

こんなことを書いているとき、秋山がマツダで初ヒットを放っていた。スタンドには「ありがとう秋山翔吾」のグッズを掲げるカープファンの姿がある。この記事の最後くらい「そうはいってもこれまでありがとう、まあそっちいっても頑張れ」と締めくくろうと思ったが、もはや俺にその言葉を投げる権利はない。12球団一とも評されることのある熱狂的な赤い声援を浴びて戦っていく彼の人はもうライオンズの選手ではない。これからも見るたびに寂しさや悲しさを感じることになるだろうけど、せめて言葉くらいはライオンズに寄り添ったものを。

ここで俺が後ろ髪を引かれるような言動をしてしまうのは、秋山にああいう条件を提示することで、現有メンバーで戦い抜くという決意を固めたナベQへの裏切りになってしまう。

 

さて、そんなことを言っていたら愛斗による勝ち越し打。やっぱ俺愛斗好きっすね…。なんかこう…癖になるバッティングしてるよな…。今回、秋山事変を超えるにあたって愛斗の活躍に救われた日は少なくない。これで愛斗にも恩ができたな!どんな小さな恩も恩は恩、この世では無数の恩と恩が絡み合い、結び合い、奇跡が生まれる。…勝つぞ!

 

最後の最後までとっちらかった内容になるが、この日々はぐだぐだと過ごしたダウナーな日々というわけではなく、今後同じような事が起きたときの対処法としてのいくつかの方法論。同時に、何が起きようとも結局俺はライオンズファンというそういう決意表明の標しにもなろう。

ライオンズファンを続けていく、たとえ秋山の獲得に失敗しても。いまさら生き方は変えられない。本当にクソ長い記事になってしまったが、そういうお話。