今日はネトフリで氷菓の後半クールを見ていた。
本放送時には折木奉太郎になかなかの主人公力を見ていてキャラクターとして好感を持っていたのだけど、今見ると福部里志もなかなかに良い。
折木奉太郎に対して羨望の感情を抱きながら、一転我が身を省みたときに「データベースには結論が出せない」とある種の諦めを抱いている。
こだわらないということにこだわって、勝利にこだわり倒していたかつての自分を抑える生き方に切り替えていく。
高1の割にずいぶん達観してる…が、そんな諦観じみた考え方を持ってる割に、クドリャフカの順番編では奉太郎にはできないやり方で事件の解決を試みたりして、まだ自分で自分のことを諦めていない様子も垣間見える。
周りに自分が絶対勝てない相手がいて、自分の凡庸さをまざまざと感じさせられるというのはしんどいものがあるだろう。…いや、里志もデータベースと自虐しているがなかなかの人物だと思うんだが。
ふと2019年序盤に自分の中で盛り上がりまくっていた氷川紗夜のことを思い出した。彼女もまた天賦の才の塊である双子の妹との諸々の実力差に苦しんでいた。
里志ももしかしたらそういうタイプの人間なのか…。どうもあのムードメーカーに生き方下手という言葉は似合わないが。
…なんにせよ、続編出たら買おう。「いまさら翼といわれても」刊行から3年。まぁ、気長に待つさ。
104.0