日付が変わって3月29日。
俺たちの2018年シーズンが終わって、半年弱。
再び、狂騒の6ヶ月が幕を開ける。
テレ玉はいいCMを作ってくれた。
「あの日の涙を 忘れはしない」
まったくもってそのとおり。辻監督が悔しいと涙したあの一試合が、栄光の2018年シーズンのラストゲームとなってしまった。
俺たちはあの日から何を得て、何を失ったのか…。
「証明しろ 王者の強さを」
2018年、パシフィックリーグのチャンピオンは俺たち埼玉西武ライオンズであった。
誰がなんと言おうと優勝チームは俺たちであり、143試合の間、一度もトップを譲らなかった。
「勝つのは鷹じゃない 獅子だ」
パシフィックリーグチャンピオンでありながら、日本一にはなれなかったという屈辱。
その相手であるホークスとの開幕ゲーム。
勝つのは俺たちだ。ホームアドバンテージ?そうか、そう思っているのか。
福岡で魂を削りながら、ライオンズに声援を送る九州のライオンズファンの万感こもった声援は数において劣勢でも熱量において負けているとは思わない。そして、全国のライオンズファンがついている。
栗山巧が言っていた。「どんな年でも、このメンバーで野球ができるのはこのシーズン限り」
2019年埼玉西武ライオンズのメンバーでペナントを目指せるのはこのシーズン限りである。
内海哲也、松本航、ザック・ニールらを迎え、我々のチームは新しく、より強くなった。せっかく同じユニフォームを着ているのだ。新加入の選手にもライオンズでいい思いをしてもらいたい。そして、俺にいい思いをさせて欲しい。
2018年には「共に強く 共に熱く」というテーマがあった。まさにそのスローガンの通りに戦った一年だった。ライオンズのためならば、何も惜しくはない。そう思えた一年だった。何を失ってでも勝つ、そう思ってしまった一年であった。
2019年、今年のスローガンは「CATCH the GROLY 新時代、熱狂しろ」である。
栄光を掴み取れ…いや、ここを自分流に意訳するなら「あの栄光を取り戻せ!」である。俺はライオンズは強いチームであると信じている。あの日から何も変わっていない、幼少期の自分がライオンズファンになった理由なんて「強い青いチーム」くらいだったろう。その思いは今も変わらない。
そして、今年もライオンズ球団は熱狂しろとおっしゃっている。昨年は頂点へ狂い咲けという隠れテーマの元、8月以降を戦ってきた。今年も命令形で狂えとおっしゃっている。球団からの下命であれば仕方ない。いいでしょう、狂ってやりましょう。新・獅子狂の詩を見せてやりましょう。
勝ちたい、勝ちたい。その一念で戦い抜く一年になりそうな予感がし始めている。
今年の観戦テーマは「楽しく野球を見る」ということである。
今でもその思いは捨てていないし、楽しく朗らかに野球を見られたらいいと思う。
と同時に、去年の後半戦のあの胃がヒリヒリするような、仕事にも私生活にもバンバン影響を与えていたあの真っ青に染まった2ヶ月弱は、それはそれで思い出深いのだ。
予告先発が郭俊麟だからといって、前日に郭俊麟の夢をみて、寝起きのアラームに合わせて「自分の足で歩け 郭俊麟…か。」と1人納得していたりするような生活は、それはそれで…思い出深い。
楽しいけども、真剣に。自分ひとりの力でできることを信じて、それに真摯に応援していきたい。
思い返せば、去年は開幕連勝が止まったマリーンズ戦、ウルフが初回ノックアウトされたイーグルス戦などなど4月から脳の血管をブチブチ切りながら、「この借りは絶対返す…(血眼)」みたいな試合をやっていた。今年も開幕からそんな感じになっても不思議ではない。…、まぁ、やってみないとわっかんないっすよね!
プレイボールまで15時間。
共に戦うライオンズの選手たちがゆっくり眠れていることを祈りつつ、四国の片隅から声援を送ります。
勝つのは、俺たちだ。
103.0