幸せだなぁと思う瞬間というのは、ほんの些細な瞬間にやってくる。
残業が終わって、寒空の中凍えながら帰ってきて、なんやかんやあって、カップ麺とコンビニのおにぎりの晩御飯を済ませて、家族で最後に風呂に入る。
ガンガンに追い焚きをして、熱湯の中で逆上せかけながら、寝落ちしそうになる瞬間のあの多幸感はなんだろう。
そういう一瞬を感じるだけのアンテナがまだ機能しているなら、割と幸せみたいなものは近くにあるのかもしれない。
ふとカレンダーを見ると給料日まであと10日だ。
次の給料で、何を買うか、そんな皮算用をしながら入る布団もまたそういう時間帯だ。