人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

埼玉西武ライオンズ優勝に寄せて ライオンズファンとしての一年を振り返る

ーー不屈の獅子たちが歓喜に湧いた夜から1日。

  ここ愛媛でも一人のライオンズファンが2年連続の充足感に浸っていた。

  ただ、実際に感想を聞いてみると、意外な答えが返ってきた。

 

 

 

昨日も、ライオンズファンの友人と話してたんですけどね。口をついて「よく優勝できたなあ…」って。だって、昨日泣きながら「こんなに勝てるなんて思ってなかったんだよ」って言ってましたよ。

 

 

ーーライオンズの優勝を信じていなかったと?

 

いやいや、そういうわけではないんです。僕はもうここ数年、開幕前の順位予想をしていません。どんなシーズンでもライオンズ優勝以外を予想できないから。そういう意味では、いついかなるときもライオンズ優勝しか信じていません。

ただ、実際にシーズンが始まって。福岡での三連敗から始まって、「こりゃしんどい一年になるぞ」とね。そのあとも勝率5割をフラフラしながらやっていて…。とてもじゃないけど、ホークスどうこうなんて気にしていなかったですよ。

 

ーーやはり、昨シーズンオフの大量流出がそういう気持ちにさせていたのでしょうか。

 

うーん、どうなんでしょうね。ライオンズファンも流出に慣れていますから(笑)

でも、雄星がいなくなって、銀仁朗もいなくなって…挙げ句浅村に至っては同一リーグ他球団に移籍。戦力的に、というよりはメンタルでキツイものがありましたよ。

こういう記事(終・浅村栄斗について - 人生、東奔西走)をアップしたりしたこともありましたけど、銀仁朗と違って、シーズン25回も顔を合わせるわけですから。…最近ようやくバッターボックスで相対する浅村になれてきたところですけど、シーズン序盤は穏やかじゃなかったですね。

 

ーーその浅村選手はパ・リーグ5球団では対ライオンズの成績が一番良い。

 

でもまぁ、昨日(ホークス戦で)打ちましたから。あの一打は大きかった…いやいや、ライオンズの話をしましょうよ。

 

ーーでは、話題を変えましょう。優勝というものを遠くに感じながら、シーズン序盤、どういう心持ちでライオンズ戦をみていたのか。

 

そうですね、シーズン序盤ということなら、高橋光成投手でしょうね。背番号13を受け継いでのシーズン。僕にとって13番は今なお聖数です。それを継いでくれたのが光成でよかった、とずっと言ってましたがそれでも結果は欲しい。するするっと7勝まで勝ち上がってくれて…。海の向こうの雄星ほどじゃないですけど、光成の試合はホント気合い入れてみてましたよ。

 

ーー高橋光成選手の名前が出ました。個人に注目するとき、今シーズン観戦していく中で大きな選手というのはいますか。

 

そうですね、これは多くのライオンズファンと答えを同じくするところだとおもいますけど…。野手では森友哉捕手、投手では平井克典投手ですかね。

 

ーー投打のMVP候補でもありますね。二人についてはどういうところでしょうか。

 

森友哉はシーズン最終盤まで打ち続けてくれて、「打てる捕手」という大きなアドバンテージになってくれた。ほんとライオンズの宝ですよ。もし、森友哉が怪我していたら…、そのときはもう終戦だろうな、と覚悟してましたよ。

岡田雅利捕手が怪我で離脱をして…。去年は銀仁朗、岡田、森と3人で負担を分散できていたのに、岡田の怪我以降はもう森友哉がマスクを外すということができなくなった。ほんともうよく頑張ってくれましたよ。「友哉を励ます会」のカンパがあるなら、もう喜んで出資したい気分ですね。

 

ーー平井投手についてはどうでしょうか。

 

 もうね、鉄腕ですよ。平井投手の80登板なくして、優勝することはできなかった。

これはね、後々ちゃんと別途まとめようと思っているんですが…。

シーズン登板数ランキングで付近にいる選手に比べて、見た目の平井投手の成績は少し見劣りするものになってしまうかもしれない。防御率は3点台ですからね。

ただ、2019年シーズンを語る上で平井さんは不可欠だった。だからライオンズファンは平井さんの80登板を絶対に忘れちゃいけないんですよ。少なくとも自分はそうしようと思っています。

将来、公園で遊んでる子供が「パ・リーグの登板記録持ってる選手、でもシーズン防御率3点台なんだよな」って言ってたら、杖振り上げて「そのおかげで優勝できたんじゃ、わしが語ってやる」とブチギレる準備をしていますから。

 

ーー「ブチギレ」で思い出したのですが…今シーズン開幕戦で、山川選手の満塁ホームラン直後、血圧計が計測不可を叩き出したことは覚えてますか。

 

ありましたねえ(笑)いまではいい思い出です

 

ーー今シーズンもシーズン最終盤は、寝付きが悪くなる、集中力がなくなる等々の減少に悩まされました。23日のイーグルス戦ではとうとう1回から頭痛がして勝利を見届けたあとはもうぐったりという様相でしたが、そのあたりについてはどうでしょう。

 

そうですね、ほんと8月くらいまでは割と穏やかにみてたんですよ。転機は…どこだったんでしょうね。いろんな試合が思い浮かびますが…。今年ただ一試合の現地観戦だった8月23日のイーグルス戦ですかね…。ああ、まだ一ヶ月前の話になるんですか。随分昔のことのようだ。

 

ーー2年ぶりの現地観戦勝利でした。

 

もちろん勝ったのは一番。でも、それ以上に、あのメットライフドームの外野席には「ああ、ここにはライオンズが勝つことにすべてをかけている奴らがいるんだ」って思えたことですかね。やっぱり、普段愛媛にいて、現地に行くことが少ないですから…。

あの日、レフトスタンドでマウンドに向かう平井さんと増田投手に声援を送れたのは本当に良かったですよ。ああ、微力なれども、ここにいるんだって実感できました。

今年はドラゴンズの応援歌騒動もあったでしょう。あれについて持論を展開したあと( 中日ドラゴンズ「サウスポー」応援自粛騒動に思いを馳せる - 人生、東奔西走)

友人に「いやお前のそのスタンスは正直違うと思う」って言われて、スタンスについて考える日もありましたけど…。やっぱり僕はチームと同じ方向を向いて他球団に向かっていく。少なくとも自分はそういうスタンスでやっていくしかないな、ってあの日のメラドで思いましたね。

 

ーー自分の中でスタンスが固まってきた?

 

まぁ何年ライオンズファンやってんだ、ってとこですよね。2018年の優勝があったからこそ、このスタンスが確立されてきた。ともに戦う。2019年、辻監督が言うところの「意地を見せて」の優勝で、いよいよもうこのやり方しか無いと思うようになりましたね。

昨年はライオンズ球団が僕らを「無敵の青炎」と呼んでくれました。今年は「戦友」と呼んでくれました。やはり、ともに戦いたいんですね。

 

ーーそういえば、去年は「何を失ってでも勝つ」と言ってました。今年は

 

いやー…、ないです。ないですよ。そもそも去年の何を失ってでも勝つって言っちゃって本当に諸々失ったじゃないですか。

だから、というわけでもないんですけど気をつけていることとしては、あんまりライオンズファンとしての自分はオープンにしないほうがいいのかな、って。

 

ーーオープンにしない、とは

 

正直、怖いと思うんですよね。入れ込んだときの僕の観戦スタイルって。まぁ、あんまりオープンにしない、って言ってるので詳しくは言わないんですけど…。

だから多分、ここから先、人とプロ野球の話をすることも昔ほどは多くないんじゃないかな、そうなるんじゃないかなって思います。

 

シーズン半ばですかね、佐野泰雄投手について「ほんと、佐野がいるおかげで助かってる」という話をしたときに、「この成績で?」と言われて、結構な勢いで反論してしまった。でもまあ、それって多分当然なんですよ。11球団ファンの皆さんは佐野泰雄と聞いてもピンとこないかもしれない。でも、ライオンズにとっては佐野って本当に今シーズン大切な投手だったんですよね。そういうギャップに苛まれることもあるでしょうし…。

でもまあ、そうだとしても、勝てばいい。あー、そうですね。今年はもう、勝てばいい、なんでもいいから勝てばいい。そんな気持ちでしたね。

 

ーーその勝てば良いが最高の形で実現した昨日になりました

 

そうですね。いやー、本当に。

生まれてこの方連覇って初めてなんですよ。いいんですかね、こんな幸せでも。

 

ーーいいと思いますよ

 

そうなんですかね。でもまあ、まだリーグ連覇。僕にはまだ見せてもらいたい景色があります。CS突破、そして日本一。2019年シーズンを最高の形で締めくくりたいですね。

最後に、埼玉西武ライオンズの選手の皆さん、コーチ、球団関係者の皆さん。そして辻監督。優勝本当におめでとうございます。

 

 

103.6