人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」 感想

2014年に公開されたハリウッド版「ゴジラ」の続編にあたる「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」が昨日金曜日から公開されております。

2014年「ゴジラ」とその後の「キングコング 髑髏島の巨神」と同一の世界観を有してます。

ゴジラシリーズとしては2014年のハリウッド版ゴジラ(以下ギャレゴジ)が公開されたあと、2015年平成年間のゴジラ作品としては最大の国内ヒットを叩き出した「シン・ゴジラ」があり、その後2017年から2018年にかけてはアニメーション作品として三部作が制作され、2019年の本作へ…。

2004年の「ゴジラ FINAL WARS」から10年ぶりの復活以降はほぼ毎年コンスタントにどこかで新しい作品が作られているという…いやー、まったくもってこの怪獣王は息を吹き返し続けるね。我々が求め続ける限り…。

 

さて、そんな本作の感想ですけど。

もし、あなたがゴジラファン、ゴジラシリーズファンなら絶対に見に行ったほうがいい。怪獣映画がお好き?なら今すぐチケットを予約して劇場に向かうべきだ。

それほどに怪獣映画が好きな奴らが、めったやたらにリソースをつぎ込みまくってすげえ怪獣映画を作ったという作品。

 

(以下ネタバレ含みます。本作未視聴の怪獣映画好き、ゴジラファンは引き返し推奨)

(ほんとにささいなとこまでネタバレしていくから覚悟していけ)

(最後まで書いてみたらストーリーもほぼ全部バラしている。映画見てからのほうがいいよ。時系列にのってからのほうが書きやすいんだから仕方ない)

 

 

冒頭、2014年のゴジラVSムートーのサンフランシスコ決戦の回想からスタート。

そこで息子をうしなった家族。現在に舞台がうつるとその家族の娘と母は共に暮らしていて、父は別居中の様子。はい、主人公家族ですね。

彼、彼女らを中心に物語は進みます。あくまで人間パートについては、ですけど。

 

そして、あっという間にモスラ登場。うおおおおおお!!モスラモスラですよ!卵から孵化!そう!モスラは卵生なんですな。だって昆虫型怪獣だもの!

モスラ幼虫と言うと皆さんよくチョココロネをイメージされるといいます。今作のモスラは、こう…もっと…なんというんだろう…わらび餅?そう、わらび餅をくっつけたような造形で…。まぁ、簡潔に言うと可愛くはない。可愛くはないよ。そりゃあそうだよ君。怪獣なんだもの。かんたんにほいほいかわいいなんていう形容詞をつけていいものではないんだよ、怪獣ってそういうものだよ。わかっているのかい君。

自分を攻撃してきたモナーク配下の警備兵に糸を吹きかけて拘束をする。おお…モスラの糸だ。モスラ幼虫はゴジラに対して異常な戦績を誇っているけど、その決まり手であるのがこの糸。モスラは蛾の怪獣だからね。繭を作るための糸ですな。これを攻撃にも転用していくのがモスラ幼虫の戦闘スタイル。いやあ、冒頭からテンションがバク上がりなんだけど。

敵意を持っている際には赤色の発光、沈静化したら青い発光というのも元来のモスラの体質である。歴代ゴジラシリーズでは幼虫の瞳の色がそれにあたりました。いやー…わかってんなぁ、監督、脚本…。

早速冒頭、モスラ登場から糸を吐くだけで、こんなにも書き倒してしまった。これだから怪獣好きは困る。全体の文章量のバランスを考えてくれよ。

 

…バランス。そう、バランスである。

今作では人間ドラマパートにはそんなに時間を割いてないんだけど、その少ない人間パートの結構な割合を使って語られるのが「地球上での共生とバランス」

地球にとって人類種は害悪・病原菌であり、そのバランスをとるべく世界中で怪獣が目覚める。古代地球に置いて支配層であった怪獣たちは、万物の霊長と驕り高ぶる人類に対してバランスを取りに来るぞ、という。

あんまりにも作中でケン・ワタナベも、タガのはずれたママさん研究者もバランスバランス言うから、バランス厨の俺としても反応せずにはいられなかった。

まぁ、このあたりって結構このモンスターバースの世界観を理解する上では重要な背景なんだろうな。

ゴジラモスラらを総称する言葉として日本語としては「怪獣」ってものがあります。

これを英語に訳するときにどう訳するのか。一つには「モンスター」、「クリーチャー」というもの。よく日本の特撮ファンが「怪獣映画とモンスタームービーは違う」という言説をすることがあるけども、今作は非常に怪獣映画だった。

作中で怪獣たちを指して”Titan”と呼称するシーンが多く見られる。神話にルーツを持つこのTitanというワード。単にモンスター、クリーチャーにはしないんだぞというモンスタバースの意気込みを感じますよね。

ギャレゴジでも感じていたことだけど、怪獣たちに意志を感じるシーンの描き方がうまい。それは人間と疎通可能な意志というものではなくて、彼・彼女らなりの哲学とでもいうべきものなのだろうけど、そういったものがにじみ出てくるシーンがいい。

 

さて、そんな巨神たちの戦いの足元で我々人間がどうあがいていくのか。

南極でのゴジラVSギドラ第1ラウンドのシーンとか良かったよね…。割れていく南極の氷塊。ぬっ、と出てくる首。あれ、首もう一つありません?あっ、三つ首…。

我々はキングギドラの首が3本あるの知っているけど、全く知らない人があのシーンみたら絶望感やばいんだろうな…。ごっつい尻尾二本とあわせて、あの南極の大穴からぐにゅるっと出てくるシーンよかった…。ギドラのデザインもよかったねえ…。首と尻尾がけっこうガッチリしてて、あれはアンギラスが噛みつけたり、ゴロザウルスが叩きつけたりできるようなヒョロい首ではなかったね。がっしりしていた。ギドラくんもアメリカに渡ってプロテインを決め込んでいたということだろう。

ギドラのデザインというと翼長の長さ、体つきのバランス、そして顔の造形が非常に好み。単にドラゴンというのではなく東洋の龍の感じが結構混ざっていて、本来のキングギドラに非常に近い感じがしますね。あと三本の首がそれぞれに意志をもっているのだなというシーンとかめっちゃいいっすよね…。これはピアノ線の操演ではできないことですな。現代のCG技術があってこそというもの。ギドラもこうして蘇ってより魅力的な怪獣になりました…。

 

しかし、序盤からゴジラとギドラがバトるのは予想外だった。前作は結構怪獣登場シーンを出し渋っていたからね。

ここから少し戦術的な話をしますよ。

あえてキングギドラといいますが。キングギドラと戦うにあたっての最適解とは。

まずは数の暴力。これが一番確実性が高くてですね。キングギドラ初登場作品では三本の首をもつ宇宙怪獣に対して、ゴジララドンモスラの地球三大怪獣がそれこそ頭数を揃えて迎え撃ったわけです。その後も「怪獣大戦争」では1対2、「怪獣総進撃」では1対11(!)という数の暴力で完封してきました。

ただ、キングギドラさんも馬鹿ではありませんので、数的不利に陥らない状況を作ってきます。「ゴジラVSキングギドラ」では横槍なしの1対1のタイマン勝負。こういった展開においては、相手の頭数を減らすことが大事。そうですね、首を刎ねろということです。「VSキングギドラ」ではゴジラは熱線で中央の首をふっとばしますし、「ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃」(以下GMK)でもゴジラはギドラの首のうち一つに噛みつき戦闘不能にしております。「FINAL WARS」では亜種のカイザーギドラの首をふっとばしてからトドメをさしにいってます。三首の脅威をいかに排除するか。対キングギドラ戦のポイントですね。

さあ、その点を抑えて第一ラウンドの南極戦を振り返りましょう。

あー、いいですね。まず首を一つ抱え込んで攻撃してます。このゴジラもギドラ戦のやり方を心得てます。さすがお互いにライバルと認識しているだけありますね。

ただギドラさんサイドも中央の首が統率をとり熱線をかわしてからの引力光線での迎撃等々非常に効果的にダメージを与えてますね。いいですね、これはいい勝負になりそうです。

 

そんな怪獣たちの足元では、人間たちがやれオスプレイが飛ばねえだ、機材に挟まれて脱出できないだ、氷塊が降ってくるだ右往左往しています。

肉弾戦してるゴジラとギドラの足元で滑って転がるオスプレイに搭乗してる主人公一団の姿は、なんかこう…「怪獣の足元」感があってよかった。人間なんて怪獣に目をつけられてしまったらその時点で終了。ギドラが明確に人間を視界に収めて攻撃(捕食?)してくるシーンなんてホント恐怖ですよ。今回3DIMAXで見てたんだけど、ちょくちょくそういうおっそろしいシーンがあった。

 

痛み分けに終わった南極第一ラウンドの次。なんやかんやあってメキシコへ。

このなんやかんやの間に、ママさん研究者が主犯で、怪獣たちを目覚めさせ彼らによる世界秩序の構築を成そうという建前で、ゴジラ襲撃で息子を亡くした悲しみをなんとかしようとしていることが判明。なんかシンゴジの「一番怖いのは私達人間ね」って尾形さんのセリフを思い出しそうになる。まぁ、愚かな人類が怪獣を怒らせたりするのはよくある怪獣映画の文法だ。

エコテロおじさんとマッドサイエンティストママがコンビを組んで世界を破滅に向かわせようとしている。それを防ごうとする旦那と娘ぐらいの構図さえわかればいいかな。

 

さて、メキシコシーンに移って画面の色味とか風景とか見てるとですね。予告編でラドンが暴れまわってたシーンだな、と気がつくわけ。

ラドン。英名RODAN。ゴジラモスラと並ぶ東宝三大怪獣の一角であり、「空の大怪獣ラドン」として単独出演作も持つ怪獣界のスターです。今作の監督はこのラドンの大ファンであるということらしく、期待値も高い。

火山の噴火ともに登場するラドン。あれ?ここ阿蘇山だっけ?九州男児ラドン、メキシコに降り立つ。いや、冗談はさておき。

このラドン絶対飛行機のミサイルじゃ墜落しねえって。空の大怪獣ラドンはミサイルで阿蘇山に墜落させてたけど、これ絶対落ちねえ。重厚感がぱねえ。

住民の避難が終わってないから、注意を引きつけるべく攻撃するモナーク戦闘機団。それを追いかけて飛び立ち、ソニックブームで火山の麓の市街地が全滅していく…だめじゃん。しかし、この移動するだけで厄災というのいいねえ…怪獣だよ。

 

そして、戦闘機隊とラドンドッグファイトシーン。

縦横無尽に駆け回るラドン。どれだけ飛ばそうとも全く振り切れない。結局散開するなりして各個撃破される間に本命が逃げ切れるかどうかという勝負になった。

爪で戦闘機を掴み、ロールして戦闘機をはたき落とし、嘴でついばみ、エグいぞラドン。しっかし、このシーンのラドン。かっこいいんすよね…。非常にかっこいい。

今回のラドンは常時ファイヤー状態なのか赤い溶岩的な発光をまとっているんだけど、その炎をひきながら縦横無尽に駆け巡る。あっちに行ったとおもったらこっちに戻ってきて、空というシチュエーションにおいて、やつから逃げ切ることは不可能だ。だって彼は空の大怪獣だもの…。

 

さて、そんなラドンさんですけど、モナークの作戦により北上中のギドラとエンカウントさせられ空中大決戦に移ります。

やばい、待てラドンゴジラモスラの到着を待つんだ。GMKでモスラキングギドラの覚醒を待たずに単身ゴジラに挑んで爆発四散したバラゴンの二の舞はやめとけ。

いや、しかし今作のラドンなら…?空中機動性においては間違いなくラドンのほうが上だろうし、ヒット・アンド・アウェイ戦法でギドラを小突き回していけば判定勝ちくらいにはもっていけるかもしれない…。

と思っていた時期もあったんですけどね…。引力光線をもろに食らって墜落するラドン。アカンか…。しかし積極果敢に挑みかかっていく切れたナイフのようなヤンキー性能。いいねえ尖ってんねえラドンくん。そうなんよな、思えばかつてはゴジラと延々数百キロバトルしながら移動するとかそういうことやってた怪獣ですよ。ゴジラの相棒ポジであるアンギラスドラゴンボールにおけるクリリンなら、ラドンはピッコロとかベジータとかの役回り。そういう点で俺はラドンには一目置いてるんだよねえ。

 

で、ラドンを撃破したギドラが主人公一団をのせたモナーク母船を襲撃しようとする。めっちゃこっち見てるううううう!!ギドラの視線にロックオンされるシーン多くない?めっちゃ怖いんだけど…。もう駄目か、と思われたそのとき横からぶん殴りにかかってくるゴジラ!うおおおおお!完全にヒーローポジじゃねーか!

さあ覚えているだろうか、対ギドラ必勝法。首を取れ。このメキシコ第2ラウンドではゴジラはその必勝法を実行に移す。ギドラの左首をもぎ取ってしまうのだ。首捩じ切って捨ててんげり。強い。さすがゴジラである。

そのまま海中戦に移行し、メキシコ沖の海中で取っ組み合いの大乱闘を行う二体。その様子を見守るモナーク母船に米海軍から連絡が入る。ちなみにここで連絡を入れてくるスタンツ提督はギャレゴジにも出演していて芹沢博士とも面識がある御仁であった。見慣れた顔に懐かしさを覚えているととんでもないことを言い出した。

 

「新兵器を使う。オキシジェン・デストロイヤーだ。半径3キロの生物を死滅させる」

 

オキシジェン・デストロイヤー!?

おいおい、初代ゴジラを葬ったあの特撮史上最強架空兵器を開発していたのかよ!まさかこの名前を聞くことになるとは思わなかった。ちょっとこのあたりはファンのハートをくすぐってくるよね。うまい。

 

まぁ、お約束でこれで決着とはならない。ゴジラもギドラも戦闘解除するわけだけど。

ギドラがラドンの巣だったところに着陸すると…え?ちぎれた首が生え始めたんだけど!?トカゲの尻尾じゃあるめえし…しかし再生能力持ちとか、このギドラ強いぞ。

そして遠隔映像で島に戻ってくるラドンが確認されますね。良かったまだ脱落してなかったんだな。

 

ここから怒涛の怪獣ラッシュ。みたことあるのもないのも含めてギドラの招集に応じて全世界で17体の怪獣が目覚めたらしい。

怪獣王というフレーズをただのキャッチコピーにするのではなく、怪獣社会での王という意味で使っている。このあたりのシーンで「キングギドラ」という呼称が使われますね。

そして、宇宙怪獣であることが示唆され、いよいよ属性として揃います。「宇宙怪獣・キングギドラ」うーむ、この響きを聞く日が来ることになろうとは…。

 

舞台変わって中国雲南省。滝に繭を張ったモスラの孵化シーンですね。

今回の4大怪獣登場にあたって、デザイン的に一番心配をしていたのがモスラだった。かなりオリジナルとはテイストの違う様子となっていて、かなり昆虫感が強い。オリジナルモスラは足が鳥類の足の形状で昆虫感が薄いからなあ。(GMMK、FW以降は国産モスラも足が昆虫)

ただ、いよいよ孵化というシーンの映像美はすごい。神秘的。そう、モスラとは神秘なんですよね。びっくりしたのはBGMよ。このメロディ…モスラの歌じゃねーか!うっそ!マジか!ここインファント島じゃねえし、小美人もいねえぞ!(なおモナーク研究者で羽化を見守ったリン博士とモナーク母船にいたチェン博士は姉妹らしい。つまりそういうことだ)

いやー…しっかしこれはモスラですね。美しい。ビューティフォー…。

その後モスラはメキシコ沖にやってきて、海底でダウンしてるゴジラと交信をする。これを見た研究者「つまりゴジラモスラはイイ仲だってことか?」ゴジラモスラ成虫の共闘は長いゴジラシリーズの歴史でも過去1度しかなかったわけだけどね。ゴジラが怪獣の王と語られるのに対して、ここではモスラは「怪獣の女王」と呼ばれます。

(ちなみにここ吹替版では「異種族間でも好意を持つことはある」ってセリフになっているらしいけども、表現としては共生が正しいでしょう。)

しっかし、モスラゴジラのがっつり共闘って結構夢見た展開でですね。日本のゴジラって結構乱暴者の属性がついて回るから、どうしてもモスラと敵対しがちなんだけど、モンスターバース世界観のゴジラは世界のバランサー、調停者のようなポジションだからモスラとの共生が可能。いやー、見たかったんすよゴジラモスラの最強タッグ。

 

その後、ゴジラを復活させるべく核爆弾を積んだサブマリンチームが特攻をかけにいくわけだけど、その最後の実行者が芹沢博士。

核爆弾が入ったアタッシュケースを寝込んでいるゴジラの鼻先に持っていって、最後はタイマー起爆。

芹沢博士がゴジラに触れながら「さらば、友よ」っていうシーン。ちょっとダメこれ案件でしたね。ちょっとそういうのに弱くて…。

芹沢博士って初代ゴジラの登場人物で、前述のオキシジェン・デストロイヤーを開発してゴジラを抹殺したのち、自分も海底にて自死する人なんですよ。

その芹沢の名を継いだ今作の芹沢博士が最後命を捨てて、地球環境にとっての外来種であるギドラをぶっ倒すためにゴジラにすべてを賭けて自死する。この意趣返しはやられたね…。

ゴジラは最後に芹沢博士という人間の一個体を認識したんだろうか。それは彼のみぞ知る。

 

さて、ゴジラ復活を果たした一方でギドラの方はどうなっているのか。

米軍、人類決死の総攻撃もあえなく通用せずことここに至りてはゴジラの到着を待つばかり…。

ところでちょっと待て。おいラドン、お前さあ…。キングギドラの配下にくだってんじゃねえか。三大怪獣の看板外すぞおい。

同じことを思った人が多数いたのか、Twitterラドンを検索しようとすると「ラドン お前」ってサジェストに出てきて面白かった。

 

そして迎えるボストン最終決戦。

レッドソックスの本拠地に飛来するキングギドラ。主人公夫妻の娘がいよいよ襲われそうになったその瞬間に。

タイミングが完全にヒーロームーブ。そして、流れる「ドシラ」音階。

我々はあの3音を聞くだけでその曲が意味するものを瞬時に理解できる。怪獣王の到着ですね。ドシラ、ドシラ、ドシラソラシドシラですよ。まぁ、復活シーンでも使われていたけど。ここちょっと完璧すぎましたね。

おまえだけには絶対に負けない。そう、キングギドラに勝たずに、終わるゴジラではないのだ。

このフェンウェイ・パークのゴジラとギドラの足元でやれ娘がいないだ、壊れたオルカがあるだとか人類サイドが這いずり回っているのが非常に怪獣と比較してのワイ召喚が出てて好きでしたね…。南極の第1ラウンドも然りだったけど。

 

あとモスララドンの空中戦。そうか君ら戦うのか。ラドン、お前さあ…。

モスラと比較したときにラドンめっちゃでかくてびびった。体格差がすごい。やっぱり今作のラドン絶対強いと思うんだけどな…。やっぱ地球三大怪獣でギドラ倒そうよ、だめ?

地上でゴジラとギドラが空中でモスララドンが入り乱れての大バトルを始めるボストン市街。もうこれ生きるか死ぬかは完全に運任せであり、偶然モスラが吹っ飛んだ先を飛んでたヘリがいたら爆発炎上するし、偶然キングギドラの引力光線の流れ弾がとんできたら戦闘機も堕ちる。なにをどうしたら生き残れるとかそういうことがなくて完全に運。Titanたる怪獣たちと矮小なる人類が同じボストンというエリアにいるというだけの話だった。

 

ここからはもう最後に好き勝手やらせてもらう!という監督の声が聞こえてくるようで…。武闘派モスラやら全体攻撃キングギドラやバーニングゴジラやら…。予告編で見えてたシーンが「なるほど、こうくるのね」という形に。このボストン決戦の後半部分は文字に起こすのは無理っすね。まぁ、映画館で見てください、としか。

いやあ…良かった。

 

 

最後、ギドラを撃退し新たな怪獣王の誕生シーンでもって今作は幕を閉じる。

エンドロールでは情報量が多すぎたけど、この作品の後の世界がどうなっているのかはゴジラVSコングで描かれるだろうし、その時まで楽しみに待たせてもらおうかな。

最後の「ゴジラが他の巨大生物を監視?」のテロップにはちょっと笑ってしまった。せっかくキングに返り咲いたのに中間管理職みたいに世界中を視察してるゴジラが思い浮かんでしまった。

まぁ、昭和後期のゴジラってそういうところあったよな…世界の危機には怪獣島からアンギラスなりジェットジャガーなりキングシーサーなりの相棒を引き連れて、よっこいしょって倒しに行く。モンスターバース、そういう世界じゃないんだろうな。それはファンアートでみるからハリウッドはもっと豪勢にどっかんばっかんやってくれ。

 

まぁ、そんなわけで。「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」これは見に行くべき一作。最高&最高。ここまで読んでるひとはみんなすでに視聴勢だから意味がないことをこれから言うけど、怪獣好きならこの映画は是非とも見に行ってほしい。間違いがない。

 

105.8