人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

東山奈央さん 1stライブ「Rainbow at 日本武道館」 感想

本日は2月5日の22時前。バリバリに働いて、ご飯食べて帰ってきて、A&Gの東山さんの番組を聞きながら書いています。
すごく、心が満たされている状態がここ50時間くらい続いていて…。なんというか何をしてもうまくいくような気持ちでいます。

 

基本的に、自分はイベントレポとかライブレポ的なブログ記事を書くことが苦手なもので。
瞬間瞬間に、思うがままに生きているので、ライブが終わって日常に戻った後で、当時を思い出してことばにすることができなくてっすね。
実際、過去にライブレポート的ブログ記事はほぼ皆無。
それでも、今回は、ことばに残そうと思って…。その理由もおいおい話します。

 

 


さて、時は遡ること60時間。
物販が始まります。まず、今回のライブグッズについて。
パンフ・Tシャツ・タオル。これは個人的ライブ三種の神器なんですね。
それらに加えて、今回はペンライトも逃せないなと思っていて。というのが、遠隔操作による演出効果が事前にアナウンスされていて、加えて、1人1限という購入制限。
これは、幅広く客席に行き渡らせたいというスタッフさんの意気込みを感じた。ならば、その意気、乗せてもらいましょう。というわけで、結局ライブグッズは全部ひとつずつ買いました。加えて、ポストカード抽選会やステッカー配布も参加して、過去かつて無いほどの成功っぷり。
デザインに散りばめられている、虹色の発色がすごくよくて、トートバックもTシャツもパーカーも普段使いしてたら「このお洒落さんめ」と言われるレベル。
パンフレットのボリュームもすさまじく、ロングインタビュー、釘宮さんとの対談、いろいろな人からの応援メッセージなどなど…。ファン必見の一冊となっております。

 

さて、物販が終わればいよいよライブまで8時間。
自分は17時過ぎには会場入りしてました。かつてない早入り。座って、ステージを見ているだけなのに、あっという間に過ぎていく時間。
座席に座っての第一印象は、スクリーンの発色がいいなということ。虹がすごくきれいな色味で映されていました。
それともう一つは、「ステージ近っ!」ということ。武道館にはこれで5回目なんですが、何度行ってもこの近さには慣れない…。実際問題としても、2F南東スタンド最前列というのは、感覚的にはこれまでの武道館ライブのなかでも最も近いと思う。
自分の席からステージまで、遮るものが何もないという立地は凄まじい。常々「日本武道館には良席しか無い」という持論がまた強固なものとなった。


(以降、MCについては、どの曲の間のMCで言ったのか順番が前後してる可能性はありますし、内容については大まかにあってる程度で一言一句正しくはありませんが、ひと1人の記憶力にも限界はあるので、ご容赦いただきたい。)

そして、「君の笑顔に恋してる」の振り付けなどを練習しながら待っていると、その瞬間は訪れます。


暗転する武道館。照らし出されるセンターステージ…。そこに置かれているマイクにむかって歩いている人影。光が向けられて、照らされる東山さん。マイクを手にしたら、流れ始めたのは「君と僕のシンフォニー」

 

さあ、一番バッターはこの曲。
事前にセトリ予想をしていたら、割とこの先頭がどの曲になるかは予想しかねていて。
アルバム「Rainbow」の栄光のトラック1であることを考えたら、この曲は最有力であるけど、アンコール後ラストの可能性も捨てがたい…。となると、デビュー曲の「True Destiny」か、「イマココ」のOP力も捨てがたい…。
しっかし、いざ流れ始めると、やっぱりこの一曲目で正解。大正解。
生バントの威力、駆け巡るレーザー光線、虹色のリボンが舞い踊るLEDスクリーン…。さぁ、待ち焦がれた武道館ライブの始まりと、テンションはとどまることを知らず…。


続いての「True Destiny」を聞くのは、ラゾーナ以来。
武道館のステージの端から端まで、東西スタンドのすぐ近くまでを往復している東山さんを見ていると、おっかしいな…武道館ってそんなに狭くないはずだよな…という錯覚を感じるほど。

そうそう、冒頭MCで東山さんは自分のことを「声優、歌手の東山奈央です」と自己紹介していました。「声優の東山奈央です」という自己紹介ではなくてね。
自分の楽曲を20曲近く引っさげて、日本武道館でライブをする…。この自己紹介に本人の意気込みを感じました。


続く「Bright Heart」は2ndシングル通常版の3トラック目の曲。これは西宮ガーデンズで聞いて以来。サビ前の軽快なメロディが素敵な一曲。歌詞でも「理由ならなんてことはない、君に会えるから」という部分の歌詞が好きな一曲。LEDスクリーンとダンスを組み合わせて、東山さんがつついたら、画面の泡が弾けるように見えるなど演出面も見事。
歌詞に合わせて変わる映像も、歌に没入するのに一役買っている。こういう演出面の妙も好きなんですよね、ライブ…。

 

「Day by Day」「グッバイ・アンブレラ」というアルバムRainbowの可愛いソングたちも、現地で生バンドで、すぐそこで歌われているのを見ると、さらに輝きを増していき…。
そして、このあたりから、前述のペンライト無線遠隔操作が火を吹いてくる。
実は、遠隔操作型ペンライトって初めてでして。一面単色になったりするんかなと思ったら、俺の想像力の浅さよ。
ペンライト毎にカラーチェンジのタイミングは異なっていて、それが2階席から見ると、きれいなこときれいなこと…。
ブルーを点滅させて、雨が降っているように見せるとかそんなこともできるのか!と驚いてました。色の変わり方も「チカチカ」という感じではなくて、グラデーションを残して、ゆっくり変わったりと、ホント現代科学ありがとう…。


「Day by Day」二番以降のサビの会場大合唱では、人生でこんなに「by」を大きな声ていうことはそうそうないことだ…という謎の鑑賞にひたり、「グッバイ・アンブレラ」では小道具に使われていた、傘の色鮮やかさにも目を奪われる。

 

ところで、この曲は、東山さんのソロ曲軍団の中でも、かなりキューティーな方にジャンル分けされる曲だと思うんすよね。セトリの妙だなと思ったのは、次の曲が「ガラクタフルワールド」だったこと。


Rainbowの中で一番好きな曲であり、この曲を生で聞くことを心待ちにしていました。
「ガラクタフルワールド」は、こう…ボーカルに重みがある歌い方をされるんですよ。「グッバイ・アンブレラ」→「ガラクタフルワールド」と組むことで、それが際立っているようで…。Rainbowの名の通り、いろいろな色を見せてくれる…。
この曲で一番好きなのは、ラスサビ前の歌詞。「ありふれた日常に想像以上を求めて 輝く日を探してるんだ 素晴らしきガラクタフルワールド」

 

さあ、一旦東山さんが舞台袖に戻り、バンドメンバーとダンサーさん達が盛り上げる、日本武道館に流れ始める「StarLight」
東山さんの衣装も変わり、ここから「My Way」「I WIL」「オトメイロ」とダンスゾーンに入ります。
MCで語られていたことですが、声優になる前からダンスはされてたそうで、今こんなに踊る機会がふえるならあのころしっかりやっておけばよかった、と。
どっこい、6名のバックダンサーの皆さんとのレインボーダンサーズは迫力があって、素敵だった…。「My Way」での梯形陣的なフォーメーションでのダンス、あれ好きだったなぁ…。クレーンカメラがちょうど斜めを綺麗に映せるポジションに陣取ってましたので、これBlu-rayになったときの映像が楽しみです。

「オトメイロ」でのイーヤーサーサーパートの会場一体での盛り上がりはすごかったよ…。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃソンソンと、年に一度踊り狂う徳島県民の気持ちがわかった気がする…。

 

レインボーダンサーズにバンドメンバーまで加わってのダンスタイムが終わった後、暗転する会場。

 

最高画質のLEDスクリーンに映し出されたのは、東山さんのインタビューシーン。
「武道館でライブをするとなって、楽しみという気持ちが100ではなかった」という旨のことばを聞いて、正直だなあと思った。
このVTRの中で、アニメロライブで東山さんがソロライブの会場が武道館だと発表するシーンを初めてみた。声色が緊張してるように感じた…。初のソロライブが日本武道館、その重圧は想像がつかないけど、インタビューシーンはその後、「自分も楽しまないと」ということばに続き、「東山さんのその言葉を僕たちは待っていた」という言葉に続く。
これはファンの心情でもあり、関わってきたスタッフさんの想いでもあり、彼女が演じてきたキャラクターたちのエールのようでもあり…。


次の曲は「星ノ標」
静かに、ただ静かに始まって。スクリーンに星空。真っ暗な日本武道館はペンライトもまばらに、静かにただ静かに、耳を傾けているよう。

ここからがバラードパートの始まり。
村下孝蔵さんの名曲をカバーした「初恋」からの、「月がきれい
極めて個人的な話をすれば、村下孝蔵さんの「初恋」については、実は東山さんがカバーする前から知っていた。というか大学時代にもカラオケで歌うくらいには思い出深い曲で…。
まさか聞けるとはなぁ…。25歳だけど、思い出の曲なんですよ。
月がきれい」は同タイトルアニメのED。ラスサビでの感情の乗せ方が印象的だった…。バンドにはストリングスの方もいたから、すごく贅沢な月がきれいを聞くことができた…。

 

そして、この曲のあと、少し長いMCになると前置きをしてから語られたのは、楽曲「Rainbow」についてと、この8年間の声優としてのキャリアを振り返っての話。
「Rainbow」は作詞・作曲を東山さん自身がされている楽曲です。作詞について「自分の言葉が残っていくこと」への抵抗感はあったけども、作曲から入って、作詞にも取り組まれたとのこと。

(やっぱりことばに残さなきゃと、この時、このライブレポートは記事にしようと思いました。)
「自分の心が動かないと誰かを感動させることはできない」と思って、重いワードチョイスになっても、まっすぐに作られたこの曲。
そして、話はこれまでのキャリアを振り返っていきます。ここまでのキャリアを振り返って、誰か1人に感謝の気持ちを伝えるとしたら…と、名前を挙げられたのは、マネージャーさん。
これまでの8年間変わることなくともに進んできたマネージャーさんに対して「私を見つけれくれてありがとう」という言葉で感謝を伝えます。
振り返ってみると、東山さんは一度事務所の移籍もありましたが、そのキャリアの間ずっとともに進んできたマネージャーさん。あぁ…、まっすぐな人の感謝の気持ちというのはこうも空間を温めるものなのか。
東山さんを見出してくれたマネージャーさん、あなたのお陰で、俺の人生も楽しく幸せなものになっています。ありがとうございます…。

 

「Rainbow」が静かに流れ始めると、青のレーザーが1Fスタンド席の高さくらいにセンターステージに天幕を張るかのように広がりました。
その青色のレーザー光線が、ラスサビで虹色に変わります。
東山さんは曲に入る前に言っていました。「苦しいこともあるけれど、それでも」と。雨上がりには虹がかかるように、人生ってそういうところがあるのかもしれない…。

 

ここからが東山さんの真骨頂だな…と思ったのが、「Rainbow」をラストに持ってこなかったところ。
「イマココ」「Chain the world」「君の笑顔に恋してる」と明るい曲、アップテンポな曲、楽しい曲と続けます。
ライブの終わりは喜色満面。感動の渦というよりも、とにかく楽しい!というラストシーンでした。
ソロデビューして初のスタジオ収録だった「Chain the world」をラストに持ってくるセトリを当初考えていたけども、「君の笑顔に恋してる」をラストに持ってきた理由について「みんなと一緒に楽しみたい」とのことで…。
2F席から見えた、会場全体の一体感はすごくて…。東山さんがそれをセンターステージから見て、楽しんでくれてたらいいなって思って…。
「君の笑顔に恋してる」は恋愛の曲ってあんまり感じないという話。このラスト一曲を実際に体感してわかった。この曲は楽しいんだ。楽しくて楽しくて仕方がない。あんな最高な瞬間はない。あれほど幸福な4分間はないよ。

 

(ところで、歌の直前にもう一回だけ振り付けのおさらいをしていたときに、東山さんが客席をみて「かーわーいーいー」って言った部分。えーっと…言葉が出てこないんだけど、多分これがエモい?ってことなんだとおもう。すごいドキッとした)

 

楽しい!という感情に支配されて、暗転する武道館。


そうか、アンコールしてもいいんだ!もう一回聞かせて!という気持ちでのアンコールの掛け声を発しているとき、脳裏には、さきほどの楽しさの麻薬が残っていて、「いいライブだ…。来てよかったよ」っていう気持ちだったんすよね。

 

流れ始めるイントロは聞き覚えがある…いや、忘れようがないあの曲で…。

 

この武道館ライブ1stに際して、心のなかで整理がつかないまま迎えた点が一点だけあって。
神のみぞ知るセカイ」の中川かのん。東山さんのテレビアニメデビューキャラクター。
中川かのん編は日本武道館がモデルの鳴沢臨海ホールでのライブシーンで終わります。
今回、日本武道館が1stの会場と聞いて、もしかしたら東山さんが中川かのんの曲を歌うのではないかという考えが、脳裏をかすめなかったのかというと嘘になります。嘘はつきたくないけれど、東山奈央1stライブであるからして、かのんちゃんの曲を少しでも期待するというのは、違うんじゃないかという気持ちもあり。
ついぞ、ほとんど口にすることもツイートすることもなく当日を迎えました。

 

そのライブシーンと同じ「らぶこーる」が流れ始めた日本武道館
その時の会場の様子をあまり覚えていません。「うっそだろ!」という混乱と、とんでもないことが起きているという実感の中で、ステージに再登場した東山さんの後頭部には見覚えのある大きなリボンが…。


混乱から立ち直る前、それでもはっきりと覚えているのが、「らぶこーる」の歌い出しで東山さんが声を詰まらせていたこと。
その歌声を聴いたときに、「ああ…東山さんだ…」って思って。一瞬で自分の整理のついてない部分が片付いてしまいました。

今日は、彼女が演じた相棒たちはみんな舞台袖で見守ってくれてるような気がしてました。
イントロが流れたときは、そんな中で舞台袖から中川かのんが応援に駆けつけてくれたのかと思いました。でも、歌い出しのこの様子を見たときに、中川かのんはまだ舞台袖にいて、東山さんがステージで「らぶこーる」を歌っていると思ったんです。


4年前終わったはずのストーリーが一瞬だけ息を吹き返して、東山奈央さんが、中川かのんちゃんを日本武道館に、鳴沢臨海ホールにつれてきてくれたんだと。そう思えました。

神のみぞ知るセカイ、中川かのん編は主人公桂木桂馬の「かのんは自ら光り輝くスタアになったんだ」という台詞で終わります。中川かのん2ndコンサートのラストMCで、東山さんは「かのんちゃんと並び輝く星になる」と言いました。


そして、このライブで声優・歌手の東山奈央がかのんちゃんの手を引いて、なるりんを制圧しに来てくれたんだと思います。

「らぶこーる」「ハッピークレセント」の二曲が終わり、今日この曲を歌うかどうかについて話になり、「キャラクターへの恩返しは、自分の曲だけでライブを成功させることなんじゃないか」という悩みがあったとのこと。非常に東山さんらしいのです。

 

そして、ここで告知タイム。このライブのBD化とファンクラブの発足、3rdシングルの発売決定が発表されました。
過去を経て、未来へ。

 

終わらない…。終わらないんじゃ…。この物語はまだまだ終わらねぇ…。


ところで、最高に間抜けだったのが、3rdシングル発売決定の報を受けての俺。
「よっしゃ!3rdシングル…。また新しい曲が聞ける!」
東山さん「みなさん、新曲聴きたいですよねー?」
「えっ…?どういうこと?」


俺もさぁ…新曲発表されたら、その場で聴けるってことに思いを馳せてもいいんじゃない。ほんとうに、ノーガードで顔面にストレートパンチ食らったみたいなびっくり感で、えっ!?聴けるの?みたいな感じのリアクション取ってからに、ほんま…。
そして、本邦初公開された「灯火のまにまに」
あっ、これ好きなやつだ…と流れ始めてすぐに思うやつでした。
和テイストの楽曲好きなんですよ…。CDの発売が待ち遠しい…。


ラスト一曲は「君と僕のシンフォニー」
なるほど…初っ端と大ラスの両方か…その手があったかという気持ち。
聴いていると、つくづくいい曲だと思う…。
「終わらない五線譜にどんな夢も並べていこう」
次はどんな夢が見られるんだろうか、見せてくれるんだろうか…。
曲が終わって、声援に包まれる武道館。あちらこちらで、ライブグッズのタオルで虹が描かれていて…。
そして、最後ステージ中央から去っていく東山さん。着ているライブTシャツ背中には虹。


ライブが終わった後の、高揚感は今もまだ続いていて、明日からも頑張ろうという気持ちが、土曜日からずっと続いている。

 

「Rainbow」前のMCで、「辛かったり苦しいことはあるけれども、それでも」という話をされていました。
人生って順風満帆じゃないんです。楽しいことだけして生きていくことはできない。
それでも、楽しいことがあるなら、今日も頑張れる。
そこに楽しさがあると信じられるから、明日も頑張れる。
そうですよ、このガラクタフルなワールドでも、ありふれた日常に想像以上を求めていいんだと。想像以上は確かに、「あの日」の日本武道館にあったんだとそう言える。自信を持って断言できる。

 

 

そんな素敵な思い出となりました。2018年2月3日、日本武道館
東山奈央1stライブ「Rainbow」
色褪せない思い出になると確信して…。