人生、東奔西走

自分の人生の備忘録のつもりで作りました。

2017年 埼玉西武ライオンズを振り返って

どうも、タカボンです。

今、風呂から上がってパソコンの前にいます。

 

さて、運命のドラフトを一夜前にして。

私は埼玉西武ライオンズ以外のチームからの指名はすべて断るつもりなんですが、11球団の指名枠を無駄にしたいので、他球団にはぜひ上位で指名していただきたい。

そう明日はドラフト。来年度の新加入選手をみてしまうといよいよ気持ちが2018年にいってしまうのでその前に今シーズンを振り返っておきたい。

 

岸孝之の流出、手薄な先発陣。

足し算引き算しかできない解説者の皆さんのシーズン前の順位予想は大半がBクラス。2位以上に予想していた人は1人もいないとかいうゴキゲンな開幕前でした。

残念でしたね、彼らが掛け算というものを知っていたら、それも違った感じになってたんでしょうけど。

そのくらいにブチ切れながら開幕した2017年。

森はキューバとの親善試合で長期離脱するし、秋山もWBCの疲労骨折とか、もうやることなすことうまくいかない。

 

ところがどっこい、おかしいものでシーズン始まってみると勝てるんですよ。

頑張る先発陣、仕事をするブルペン、誰かしら打つ打線…。

気がつきゃAクラスに入ってそれを固めて、2位楽天・4位オリックスの間で孤独な3位旅。

まぁ、強者はいつも孤独なものさとひとりごちながらの梅雨から夏場。

 

今シーズン、自分の観戦スタイルに大きな影響を与えた出来事があってですね。

白状すると、ヤクルトが大型連敗してたときの松嵜麗さんのブログかTwitterでの、連敗は悔しいけど、選手がもっと悔しいし頑張ってくるから変わらず応援するという旨の言葉を見て、自分の中での好ましいプロ野球ファン像が固まったんですよ。

さすれど、その道は険しく。今シーズンなんて貯金20弱あって過去数年にない超絶好調シーズンだったんですけど、負けたらそれでもこのやろう!ってなる日々ですよ。

勝てば一日いい気分でいられるけど、負けたら一日鬱屈とした日々。好ましからざるプロ野球ファンとは、かくのごとく変な生き物です。

それでも、去年の9月に入って「もう知らん!」と投げ出したのに比べると、今年は最後までシーズンを通すことができたし、怒るようなことも少なくなったかなと思います。気がつく人は気がつく程度の差ですけど。

 

そして、梅雨のシーズンの森コーチの訃報。

第一報を見たときのわけの分からなさ。

忘れないように書いときますけど、その時自分ラーメン屋でチャーハンセットを食べてたんですけどね。Twitterのライムラインに流れてきた野球ニュースアカウントの内容の意味のわからなさ。

だって、現役時代がっつり知ってる人ですよ。早すぎんだろ…。

 

増田、牧田、平井、野田、武隈、そして大石…。整備されまくった中継ぎ陣。ブルペン。ライオンズファンここ数年待望の勝ちパターン、火消し役。ライオンズに残してくれたものは今シーズンどれほど勝利をもたらしてくれたのか。

 

そして、大石達也

何度も言うが、追悼セレモニーの試合のフォーク連投を俺たちはいつまでも忘れない。

首を振ってフォークフォーク。捕手も察してのフォーク連投。このフォークとストレートのコンビネーションが決まってくれれば、大石達也は来年以降もきっと中継ぎの要職を担ってくれる。

それとあの日、勝利したにも関わらず、試合後に静かに引き上げてくれたオリックス関東応援団ありがとう。俺たちパ・リーグだもんな…お互いに。

 

パ・リーグといえば、今シーズンは他球団に敵意を向けないという縛りもあった。

その結果生まれたのが、異常なまでに自球団の選手への熱意の高まりという現象だったのかもしれない。

ライバルだけどそれだけじゃないというパ・リーグ6球団。そうなのかもしれない…そうなんだろうと思う。今年、生まれて初めて日シリでセリーグ球団を応援するけど、それでも俺達はパ・リーグだと思ってるぜ。来シーズンは敵意も憎しみも全部勝利で上書きしてやるから覚悟しとけ。ふざけやがって…。

振り返ってみると、パ・リーグ他球団へ敵意を向けないというむりやりな落し蓋は案外、大変な腐敗した感情を産んでしまったのかもしれない。

いくらお題目を並べようとも、野球は野球。たとえ、おれがどこかの球団に「てめぇ、ふざけるな!」といっても例えばそれがその球団のファンの武田鉄矢の悪口にならないのと同じように。心の何処かで完全に分離させておきながら、無理矢理に押さえ込んだ感情は暴発の瞬間を待っているのかもしれない。それはもしかしたら、来シーズンの開幕戦、なのかもしれない。

 

さて、シーズンに視線を戻すと、夏の到来とともに怒涛の快進撃の幕開け。

炎獅子ユニをまとっての”13”連勝。菊池、真のエースへ昇り詰める夏。山川穂高覚醒の刻。

9月まで野球を楽しめるという幸運。
そして、気がつけば2位になりCSのホーム開幕を勝ち取っていた。

気がつけばというとあれだ。


1人余さずライオンズの選手の勝ち取ったホームでのCSだ。
菊池を筆頭に先発陣もよくがんばった。野上は規定到達二桁勝ってくれたし、十亀もローテに復帰して以降素晴らしいピッチングだった。岡本洋介は足りない先発ローテの穴を埋めまくってくれたし、高橋光成も来シーズンへの期待を持たせてくれた。多和田は実質3本目の柱としてよく投げてくれた。ウルフも前半戦の間は菊池に次ぐ先発としてよく投げてくれた。疲れをとって来年また頼みます。
菊池雄星二段モーションの指摘とかいうクソみたいな事象にも負けずに貫禄が増した。今振り返ると、笑って振り返ることができるけど、あの騒動を乗り越えられるということが菊池雄星の成長の証だったよ。(笑って振り返るとか言ってるけど、審判は許さない)

 

中継ぎ陣についても、ルーキーの平井は新人らしからぬ度胸のあるマウンドさばきを見せてくれた。困ったときに投げまくってくれた武隈。牧田はイニングもまたがせたりしたこともある、シュリッターも久しぶりに活躍してくれた助っ人になった。調子のいいときの増田は守護神という概念を思い出させてくれるし、野田もびっくりするほど成長してくれた。大石ははやく肩を治して欲しい。高橋朋己、大石達也の二人がそろったブルペンがみたい。

 

野手については打撃がジャングルを追い詰め始めた炭谷銀仁朗。第二捕手としては十分すぎる岡田。後半戦調子をおとしたけど、来年は俺たちを救ってくれるメヒア。キャプテンの浅村はあと一歩の成績だったけど、今シーズンに限ればナンバーワンセカンドと言って差し支えなく、おかわりは重量級打線を成立させるべくサードを守り続けてくれた。栗山は序盤の怪我が響いたけど、三度のサヨナラと勝負強さにおいて比肩するものなく、秋山はもうすべてを超えている、言うことないっす、ありがとう秋山翔吾。金子も怪我から帰ってきてあれだけ打って守って走ってしてくれてありがとう。外崎もサードセカンドにレフト、ライトと今シーズンチームを成立させた陰の功労者ナンバーワンでありがとう。田代と木村は来年争ってくれ。坂田は長い二軍生活に腐らず大事な9月に代打で結果を残してくれてありがとう。来シーズンも頼みます。水口大地も外野挑戦したり、いろいろとなれないことをさせました。森友哉は今度から怪我したらすぐに手術しような。山川穂高、花粉症は春先辛いけど、最近いい薬も出てるから上手に付き合って来年は春先から一年よろしく。

 

そして辻監督。

13連勝が止まった日、試合後のインタビューでの「負けたけど楽しかった」という言葉が忘れられません。あの日、ビハインドでピッチャーサファテ。バッターボックスの山川が笑っていたのを思い出します。試合終盤、ビハインドであってもチャンスでは橋上作戦コーチとベンチで談笑しながら見ている姿が忘れられません。
指揮官かくあるべし、その余裕が選手に波及していく。それはきっと強者の余裕とでも言うべきもので。
どうもここ数年俺たちにはホークスアレルギーとでも言うべき心に巣食う憎むべき悪魔がいるようです。それを払拭することができるような気がしました。
あの日、俺達はサファテを打った、追いついた。結局炎獅子ユニでのメラド6試合対ホークスは4勝2敗だ。苦しい試合を拾いまくった。
ホークスにも勝てる、勝てる。そうだよ、ふざけんな。おんなじプロ野球チームだぞ。
それを思い出させてくれたのは今年夏のライオンズでしたし、それを指揮する辻発彦その人でした。ありがとうございます。

 

CS。とうとうライオンズのアキレス腱先発陣の差で敗退してしまったわけですけど。

十亀だって試合をぶち壊してはいないんですよね。

シーズン中はそこを野手のパワーで勝利にもっていっていた。それができなかったので、あの敗戦はやはりチームの敗戦なのだろうと思う。

短期決戦だからね、仕方ないね。仕方ないねの裏でどれだけどす黒い悔しさがこみ上げてきたのかはあるけど、それは前述の通り。選手のほうが悔しいに違いない。

まあ、それはさておき外崎や山川、源田ら若い選手にCSを経験させてあげられたのは良かった。

来年、絶対リベンジしよう。ホームで6試合開催して日シリに行くぞ。ライオンズには未来があり、展望がある。

最後に源田壮亮について。
2016年ドラフトを受けて当初の感想は「今井達也獲得よっしゃ!」「田村伊知郎ってあの報徳の一年エースじゃん!」といった具合で、ドラフト3位の源田くんに対しては「所沢遊撃隊がまたひとり…」という感想でした。
この時点ではトヨタの9番打者、守備はプロレベル、というくらいの認識でした。
さあ、シーズン開幕。試合を重ねるに連れ「えっ、打てるじゃん…」「バントも上手いじゃん…」からの「なんだこの守備!?」
永江恭平という守備の名手はいましたけど、一年通してスタメンで出場するという状況下において、好守備の絶対量が違う。まぁ1カード見てみなさい。どこかで源田のファインプレーを見ることでしょう。
そもそもシーズンの序盤においては、源田の何でもないプレーというのは去年までのファインプレーだったということを忘れてはいけない。
今シーズン、全ての所沢遊撃隊を過去のものにした源田壮亮。外崎のコンバート、呉・永江のサード出場…。盗塁数の激増・守備指標の改善。振り返ってみると源田壮亮ショートフルイニング出場の影響はいろいろなところに出ている。
これをすべて1人のルーキーがもたらしたのかと思うと、驚くなってのが無理な話。

しかし、今去来する感情は驚愕ではなく感謝。
源田壮亮がいる日常を生きる2017年のライオンズファンにとって、これらの諸現象は偶然ではなく必然。
だって、そこに源田がいるから。
プロ野球は平坦ではない。二年目のジンクスという言葉もある。
それでもやはり、俺個人は2017年は源田壮亮のシーズンだったと思う。これほどに1打席、1プレー、一挙手一投足に目を向けずにはいられない選手に出会えることは早々ない。
「泥にまみれて培った 今ここで見せろ 源田の力」
トヨタの9番打者は、今所沢遊撃手として輝きを増し続けている。

西口さんの晩年常々思っていたことがある「なぜ俺はあと15年早く埼玉に生まれて、西口さんの最盛期を見ることができなかったのだろうか」と。
きっと今年生まれた所沢市民の赤ちゃんは15年後、物心付いたころに俺が西口さんに対して思っていたようなことを思うようになるのだろう。
今日、この時代に生まれ落ちた幸運を噛み締め、来シーズンもライオンズのショートストップ、ネバーエンディングショートストップ源田壮亮の力を見せつけてほしいものだ。


今、テレビで東京オリンピック1000日前特番をやっていた。
副題は「~1億人に勝利を~ アスリートたちの秘話」
1億人なんてことは言わない。ライオンズよ、全国1000万人西武ファンのために、来シーズンは勝とう。そして残りの1億1千万人を悔しがらせてやるのだ。
そのために君らの力が必要だ。明日指名されるニューライオンの皆さん。
そういうわけで、ドラフト前夜の1年振り返り大会のお時間でした。